魔鱗病病院の泣き声は、テイワットストーリーの魔神任務、第三章・第四幕「赤砂の王と三人の巡礼者」の第2話である。
手順[]
- 村長の家を離れる
- アルハイゼンの言う人を探す
- 魔鱗病病院に行く
- 魔物を倒す
- Wave 1:
ヒルチャール暴徒・炎斧 ×1
ヒルチャール・戦士 ×2
ヒルチャール・炎矢 ×2
ヒルチャール・木盾 ×1
- Wave 2:
ヒルチャール・岩兜の王 ×1
- Wave 1:
- アルハイゼンと会話する
- 病院周辺の元素石碑を調べる (0/3)
- 病院の下層部に入る
- 目の前の人と会話する
- 村長の家に戻って皆と合流する
- セノの後をついて行く
- セノと会話する
- セノの後をついて行く
- セノと会話する
- セノを追いかけ調査を続ける
- ディシアと会話する
ゲームプレイメモ[]
対話[]
ゲーム内の任務の説明
ディシアと一緒に過激派の人を捕らえた後、アアル村まで移送した。証言は謎の人物とその背後にある勢力を指し示す。同時に、アルハイゼンが村長の家の前に現れた…
- (村長の家を出る)
- パイモン: あとでご飯を食べに行こうぜ…うわっ!
- パイモン: ど、どこから出て来たんだよ!
- アルハイゼン: 見ての通り、ここに座って推理していただけだが。
- パイモン: ずっと姿が見えないと思ってたら、急にここで考え込んでるなんておかしすぎるだろ!今までどこにいたんだよ?
- アルハイゼン: ……
- パイモン: おいっ、なんで無視するんだよ?
- アルハイゼン: 聞く前に頭を使っていなかったようだから、考える時間をやってるんだ。
- パイモン: おまえ…!ああもう、あったまきたぞ!絶対に変なあだ名をつけてやる!
今回は止めない。
- パイモン: うぅ、うーん…だめだ、思い浮かばない…
- パイモン: こいつ、これといった特徴がないから付けるのが難しいんだよな。
- アルハイゼン: 君たちは最初から最後まで、俺が村から離れたなどとは聞いていないだろう。ならば自ずと、村で調査をしていたのが分からないか。
- アルハイゼン: 話を戻そう。君たちはアアル村を離れて調査を続けたいと思っている。そうだな?
- パイモン: おう、ここに居てもこれ以上手がかりはなさそうだし、外に行ったほうがいいと思うんだ。
- アルハイゼン: ……
- パイモン: なんでまた黙り込むんだよ!
考える時間をくれてるの…?
- アルハイゼン: いや、君たちのもう一人の同行者に驚いたんだ。
- セノ: アルハイゼン、アアル村に来てからなんの役にも立たなかったお前が、俺たちの行動を疑うのか?
確かに。
- パイモン: そうだそうだ!これが「冷やかし」ってやつか!
- アルハイゼン: 君たちが調査をしている間に、俺も自分の仕事を終わらせていた。
- パイモン: 本当か?信じられないぜ…
- アルハイゼン: 正直言って、俺たちは一つの団体とは言えない。故に、俺の行動を君たちに伝える義務はないはずだ。
- アルハイゼン: さらに、別れて動いたおかげで、君たちが見逃した重要な手がかりを俺が発見できるという利点もあった。
- パイモン: えっ?村に手がかりがあったのか?
- アルハイゼン: そうだ。
- セノ: どんな内容なんだ?
- アルハイゼン: これからある人に会わせに行く。だがその前に、相手の立場について理解してもらう必要がある。
- パイモン: 立場?
- アルハイゼン: アアル村の人々は、俺たちが今やっていることをどのように感じていると思う?
……
- アルハイゼン: 言葉を変えよう。君たちが調査で得た情報は、果たしてすべて真実だったのだろうか?
……!
- パイモン: それって、オイラたちを騙してる人がいるってことか?
- アルハイゼン: 隠蔽イコール欺瞞、というわけではない。ここの人々にもそれぞれ自分の立場があるんだ。
- アルハイゼン: キャンディスの言っていた通り、アアル村の人々はスメールが誰によって掌握されるかなど気にしてはいない。キングデシェレトだろうが、草神だろうが…彼らにとって何ら重要ではない。
- アルハイゼン: 皆、自らの災難の中に生きているんだ——だから、彼らはすべての情報をさらけ出すようなことはしない。これこそ、君たちが村に手がかりがないと思ってしまった要因だろう。
手がかりは今まで出会った人々の中にある…
- アルハイゼン: 気づいてくれたようで何よりだ。
- アルハイゼン: 君と話をした者の中に、情報を意図的に隠した者がいる。実際、彼女は終始君たち外部の者の一挙一動に注意を向けていた。
- (フラッシュバックが始まる)
アルハイゼン: なぜなら…安定した暮らしを送りたい者にとって、外的要素は変数となり得るからだ。
- シャニ: わぁ、なんて迫力のある目力!あ、あなた…とってもケンカが強い系の人でしょ!
- セノ: 話を逸らすな。
- アルハイゼン: 彼女は、セノの身分と武力に恐れを抱いているように見えた。
- シャニ: そ、そうだったね!グラマ…いや、狂学者か。
- アルハイゼン: わざと言い換えたのは、村にキングデシェレトの忠実な支持者がいることを知っているからだ。グラマパラに親しげな言い方をすれば、過激派のターゲットにされやすくなる恐れがある。
- シャニ: 最後にあの人たちを見たのは五日くらい前だったかも。あたし寝るのが早くて、夜のことはほとんど知らないんだよね。
- アルハイゼン: 覚えているか?自分が夜の状況を知らないことを、彼女はわざわざ強調しただろう。
- (フラッシュバックが終わる)
シャニ: でも、あの人たちのことは結構好きだよ。精神状態はちょっと変かもしれないけど、前に助けてくれたことがあるから。あの人たちがいなかったら、あたしの家も崩れてたかもしれない。
- アルハイゼン: これについては、すでに村長に確認を取っているんだが——彼女の言った「グラマパラがアアル村を守った件」は、深夜に発生したものだ。つまり、彼女は当時眠ってなんかいなかった。
- パイモン: でも、どうして嘘なんかつく必要があるんだ?
- アルハイゼン: 外部から来た者と関われば、何かしら狙われる可能性が出てきてしまう。なぜそこまで気にするかについては…本人に直接聞いたほうが早いだろう。
- セノ: 待て、俺は行かない。
- セノ: 今の話からすると、彼女は俺を恐れているようだ。だから…お前に任せた。
- パイモン: おう、任せとけ!
- (シャニのドアをノックする)
- アルハイゼン: シャニさん。前に言っていた通り、助っ人を連れて来た。
- シャニ: ……
- シャニ: アルハイゼンさん、あなたの立場はもう分かったよ。でも…そちらのお友達さんは、本当にあなたと同じ立場なの?
- パイモン: ん?どういう意味だ…オイラたち、立場を表明しなくちゃいけないのか?
- アルハイゼン: 直接聞けば、答えが返ってくるはずだ。
- アルハイゼン: さあ、彼女の信頼を勝ち取ってくれ。
- パイモン: そんなに簡単にいくもんかよ…
- シャニ: ね、旅人さんって呼んでもいい?
いいよ。こんにちは、シャニさん。
- シャニ: 旅人さん、こんにちは。一つ質問してもいいかな。
- シャニ: あなたは…キングデシェレトの復活が、スメールに転機をもたらすと思う?
…思わない。
- シャニ: どうして?
戦争をもたらすから。
- シャニ: …あなたの意見はキャンディスさんと凄く似てるね。あなたたちが友達だってのは知ってるよ。だからこそ、警戒はしても話をするのには同意したの。
- シャニ: 昔だったら、こんな質問は怖くてとてもできなかったと思うよ。
- シャニ: 旅人さん、あなたは…スメールでのあたしたちの生活がよくなると思う?
……
保証はできないけど、そのために尽力する。
- パイモン: そうだな、オイラたちは他の国から来たし、あんまり信じられないのも無理ないと思う…それどころか、どこの国の住民とも言えないしな…
- パイモン: でも、オイラたちは色んな場所で色んな人にたくさん会って、守ろうと決めたもののために戦ってきたんだ。
- パイモン: スメールにだってオイラたちの友達はいるんだぜ。それに、オイラたちにはやりたいこともあるし、探したい人もいる…だから、オイラとこいつはここに留まってるんだ。
- (シャニは家から出る)
シャニ: ……
- シャニ: あたし…あなたたちの話を信じようと思う。
- シャニ: ごめんね、尋問みたいな言い方しちゃって…正直、あなたたちがあたしのところに情報を聞きに来るとは思わなかったから、びっくりしちゃったの。
- パイモン: アルハイゼンもおまえに事情があるって言ってたし、オイラたちもわかってる。だから、謝る必要なんかないぞ!
- シャニ: 本当のことを言うと、あたし…実は砂漠の民とそうじゃない人とのハーフなの。もしかしたら、スメールじゃ一番歓迎されない部類の人間かもね。
- シャニ: 草神を信じる人もいれば、キングデシェレトを信じる人もいる…でもあたしは、そのどちらでもない。だから両方の人々にとって、あたしは余計な存在なんだ。
- パイモン: そういえば過激派のやつら、裏切り者が嫌いだって言ってたよな…もしかして、ハーフも裏切り者に見なされちゃうのか…
- シャニ: そうだよ。血統と信仰は、時にとても窮屈な概念になる…あたしが何を言おうとどんな態度を示そうと、別の意図があるみたいに思われちゃうの。
- シャニ: それが積み重なって…やがてあたしは何も言わないようになった。聞こえないふりして、見ないふりして、ただ静かに暮らしていけばいいって…
- シャニ: でもその後…不幸な出来事が起こった。こんなあたしを助けてくれたグラマパラが謎の失踪を遂げたのに、あたし、このことを誰にも言えなかった…今日までは。
- (彼ら彼ら/
彼女たち彼女たち)になら告げても構わないだろう。この二人なら、秘密を守ってくれるはずだ。
アルハイゼン: - シャニ: 分かった。じゃあアルハイゼンさんに伝えたこと、あなたたちにも言うね。
- シャニ: 実は、あたしの耳は普通の人よりもよくて、時々夜に変な泣き声を聴いたりするんだ。
- パイモン: うぇっ!?お化けか!?
- シャニ: んー、それもあるかも。あたしにもよく分からないけど、あれは確かに泣き声だった…すごく遠くから聞こえて、でも強い感情を感じたの。
- シャニ: 前は泣き声がすごくて頻度も多かったけど、あなたたちが村に来てからは、声が小さくなって回数も減ったんだ。集中して、やっと微かに聞こえるくらいになったの。
- アルハイゼン: それについては、村の宿直にも確認した。彼らの中にも耳が良い者がいて、そのような声を聴いたことがあるらしい。
- アルハイゼン: だがここは砂漠だ。幽霊と言うより、彼は獣の咆哮する声だと考えていたようだな。
声の出所は特定できる?
- シャニ: この近くで思い当たる場所はないけど…実は、村からそう遠くない場所に病院があるの。
- 魔鱗病の治療を行っていたようだ…すでに廃院となって何年か経っている。 アルハイゼン: あそこでは
その病院に行こう!
- パイモン: おう、今すぐ出発だ!
- (病院に近づく)
- パイモン: ここか?完全に廃れてるし、ボロボロだ…ほとんど砂しかないぞ。
- アルハイゼン: 誰もいない病院…失踪者を隠すには最適だな。
- (マークされたエリアに近づく)
- パイモン: あっ!魔物だ、気をつけろ!
- (敵を倒した後)
- パイモン: ふぅ…思ったより平気だったな…
どんな敵を想像してたの?
- パイモン: えっと、めちゃくちゃ強い盗賊とか、家よりもでっかい敵が空から降って来る…みたいな?えへへっ。
- アルハイゼン: ……
- パイモン: あいつ、真面目だな。オイラたちも負けちゃいられないぜ!
- (アルハイゼンの神の目が点滅し、草元素石碑が起動する)
- (病院入口の柵が消える)
アルハイゼン: …これか。
- パイモン: わぁ!
- アルハイゼン: 入って確かめよう。
- 放棄された病院を丹念に調べた…
- パイモン: アルハイゼン、ここにはなにもなかったぞ。本当になにかあるのか?
- アルハイゼン: 急ぐ必要はない。シャニは夜に泣き声を聞いたと言っていた…もう少し待とう。
- アルハイゼン: それまで…
- アルハイゼン: 少しばかり休む。
- パイモン: こ、こいつ当たり前のように座り込んだぞ!本まで開き始めた!
- パイモン: なに読んでるんだ?オイラにも見せてくれよ!
- アルハイゼン: いいだろう。
- パイモン: ……
- パイモン: えっと…えっ?…「『あるべき場所』と、『強制運動』に相対する『自然運動』…んん?それぞれ向かう位置は、すべて…自然な傾向…」
- アルハイゼン: どうしてそうぎこちなく読む。
- パイモン: オイラあきらめたぜ。ゆっくり読んでくれ…じゃあな!
- パイモン: あいつって本当に余裕なんだな。こんなところであんな難しい本を読み始めるなんて。
パイモンにもお勉強が必要みたい。
- パイモン: おいっ、オイラはおまえのテイワットガイドだろ。すっごく博識なんだぞ!
- パイモン: スメール人の読む本が難しすぎるんだ。オイラの問題じゃない…
うんうん、いい子いい子。
そろそろ成長して色々学ばないとね。
- パイモン: オイラが学んでおまえになんの得があるんだよ!いつからおまえは勉強をかたくなに勧めるひどい大人になったんだ…!
沢山学べばお金が稼げて、(俺俺/
私私)を養えるでしょ。 - パイモン: うぅ…なんでそうなるんだよ…おまえがオイラを養ってくれよ!?
それはもうやってる。
- パイモン: あっ…たしかに…そうだな…
- パイモン: じゃ、じゃあ…ありがとな。ずっとがんばって働いて、お金を稼いでオイラを養ってきてくれた…おまえがいなけりゃ、オイラはまだ漂流してたかもな。
- パイモン: …その、ほんとにありがとう!
うん、どういたしまして!
- (時間は夜へと移る)
- (病院から泣き声が聞こえる)
パイモン: うぅ、オイラ寝ちゃいそうだぞ…
……!
- パイモン: ん?なんの音だ?
- アルハイゼン: 来たか。
- アルハイゼン: あちらの方向からだ。
- パイモン: 音の出所はここなのか?でも、なんにもないみたいだぞ。
- アルハイゼン: ……
- アルハイゼン: 下だ。
- パイモン: えっ!?でも下には行けないぞ?
- (アルハイゼンが地下へのハッチを開ける)
アルハイゼン: どうやら、仕掛けがあるようだな。
- (全員が別の障壁を見つけるために階下に進む)
アルハイゼン: …ふむ。
- アルハイゼン: やはり、建物に隠された構造があった。
- パイモン: うわっ…病院の下にもういっこ病院が隠されてたみたいだな…
- (プレイヤーは病院の入り口にワープされる)
パイモン: まだ他にも解いてない仕掛けがあるみたいだから、引き続き調べようぜ!
- (3つの草元素石碑をすべてアクティブにした後、病院の下層階に入る)
- (病院にいる人に近づく)
- パイモン: 見ろ、あっちに人がいるぞ!
気を付けて!
- パイモン: そうだな、ゆっくり行こうぜ。驚かさないように…
- アルハイゼン: ……
- アルハイゼン: 君は…
- ???: うぅ…あ…ああ…
- パイモン: 全く喋れないみたいだぞ。目つきも定まってない…でも、まだおじいちゃんっていう歳じゃなさそうだよな。
- パイモン: 辺りにはこいつしかいないのか?
- アルハイゼン: まさか、こんなところで会えるとはな。
- パイモン: 知ってるのか?
- ラザック、俺の教令院での先輩だよ。 アルハイゼン: この人の名は
- パイモン: こいつも学者だったのか。森でおかしな修行をする人たちとおんなじなのか?
- アルハイゼン: いや。そこが問題なんだ。
- アルハイゼン: ラザックは他の学者とは違い、一度も森で修行なんかしたことがないはずだ。ましてやサティアワダライフに達したこともない。
じゃあどうしてこんなことに?
- アルハイゼン: 原因はともかく…こいつが一人でここに現れたということは、俺たちは一歩遅かったということだ。
- アルハイゼン: 相手はすでに人員を撤退させたらしい。ラザックについては、恐らく何らかの理由でここに残されたか、あるいは単純に間に合わなかったのだろう。
- アルハイゼン: ……
- アルハイゼン: ふむ、地面に引きずった痕跡があるな。門に近い場所ほど溝が深くなっている。つまり、誰かが重い荷物の乗った荷車を力ずくで引っ張ったということだ。
- パイモン: もしかして乗ってたのって…人か?
- アルハイゼン: その可能性は否定できない。追いつかれることを恐れ、急いで離れたのか…ラザックが置き去りにされていることにも気づかなかったのかもしれない。
- ラザック: ああ…う、うぅ…
- アルハイゼン: 完全に噛み合った——彼そのものが「証拠」と言えるだろう。
- パイモン: ん?それってどういう意味だ…?
- オルモス港で見たことを思い出すといい。 アルハイゼン: 以前、
- アルハイゼン: この状態になった人間を、どこかで見たと思わないか?
……
- ミズリのフラッシュバックをする) (旅人はオルモス港で
- (旅人): ……
…!エルマイト旅団の狂った人!
- パイモン: あっ!そう言われてみると…反応がまったく同じだぞ!
- アルハイゼン: そうだ。教令院こそ、すべての黒幕。
- アルハイゼン: やつらの行動ロジックを推測するのも…難しくはない。
- アルハイゼン: 当初、教令院はキングデシェレト復活の偽情報を流し、「グラマパラ」——つまりアアル村に追放された狂学者が鍵を握る存在であることを強調した。
- アルハイゼン: このことは各地の過激派への刺激となった。そのうちアアル村にいた者たちは直ちに行動を開始し、密かに狂学者たちの身柄を教令院に渡す手助けをした。
- アルハイゼン: やつらがこのデマを流した理由…その一つは、出来る限り多くの過激派を動員するため。そしてもう一つは、この件のリスクをすべて、キングデシェレトの信徒に負わせるため。
- アルハイゼン: キングデシェレトが没してから多くの年月が経った今、砂漠の民はいい暮らしができていない。彼らの感情はまるで砂漠にある火薬箱のようで、起爆させるのは非常に容易い。
- アルハイゼン: そしてこれらの感情的な人々を利用することは、暴れ馬を野に放つことと同じ…これほど簡単なやり方はない。
- アルハイゼン: たとえ事故が起きても、罪に問われるのはキングデシェレトの信徒のみ。表面上はただの信仰問題が引き起こした問題であり、裏を覗き見ようとしたところで民族間の諍いだとしか思えないだろう。
- アルハイゼン: 誰も教令院がやったなどとは思わない——とてもシンプルな方法ではあるが、なるほど確かに現在のスメールでは非常に効率的だ。
- パイモン: そうだったのか…納得だ。それなら村長の推理とも合うぞ。
- パイモン: でも、もう一つおっきな疑問があるんだ…学者たちをアアル村に送り込んだのって、教令院なんだろ?なんで今更連れ戻すんだ?
- アルハイゼン: この過程において変化しているものがある——学者の「身分」だ。
- アルハイゼン: 最初は「学者」、次に「狂者」、さらには「追放者」となり、最後は…「失踪者」となる。
なるほど…
- アルハイゼン: 追放された狂学者は人間であることに変わりないが…失踪者となると…難しい話になる。
- アルハイゼン: 特定の人物を見つけられない場合、その人の身に何が起こったのかを判断することもできない。言い換えれば、「失踪者」は理想的な資源になり得るんだ。
- パイモン: 資源?あいつらになにか使い道があるのか?
- 缶詰知識の抽出に使われるのかもしれない。 アルハイゼン: 一つの可能性として…失踪者の頭脳は、
- パイモン: えっ…あれって人の脳みそから抽出したものだったのか!?
- アルハイゼン: スメール教令院の技術なら、可能だ。
- アルハイゼン: もしかすると、これが原因で彼らは苦痛を感じ、夜中に誰もいない場所で泣いていたのかもしれないな。
- パイモン: 人の脳みそ…うぅ、考えたくない…すっごくこわいぞ…
どうやってそんな技術のことを知ったの?
- アルハイゼン: 俺はこれでも教令院の書記官だ。そういった研究プロジェクトにも立ち会ったことがある。
- 神の缶詰知識を抽出する過程で、何らかのエラーが起こった結果のものかもしれない… アルハイゼン: とにかく、ラザックの症状は
- アルハイゼン: または、彼自身が好奇心に駆られてあれらの知識を使ったかだ。
- パイモン: オイラわからなくなってきた…どんなやつの脳みそでもいいのか?
- (旅人): (——違う。狂った学者たちはほとんどが、森で「神の意識」に触れている…それこそ教令院の欲しがってる物。)
- (旅人): (それに…その知識は、博士や散兵…ファデュイとも関係してる。これを利用すれば、散兵を「神」にすることができる。)
- アルハイゼン: その表情からして、思いついたようだな。
教令院は「神の意識」に触れた人を探してた。
- アルハイゼン: いかにも。一部の学者にとって、神の知識に触れることは生涯の目標だ。缶詰知識の抽出は、その過激な手段の一つに過ぎない。
- アルハイゼン: 俺が知りたいのは、神に関する知識が一体何をもたらすのかだ。
- アルハイゼン: 教令院がいかなる代償を払ってでも追い求めようとしている、禁忌とも呼べる「それ」は、最終的に何に使われる…?
- アルハイゼン: 俺も神の缶詰知識の内容分析にはかなりの労力を費やしたが、大きな収穫は得られなかった…どうやら、俺はやつらと思考がだいぶ違っているらしい。
- パイモン: アルハイゼン、おまえはその「禁忌」を手に入れたいとは思わないのか?
- アルハイゼン: 学者なら誰でも、知識の限界を追求しようとするのは当然のこと。しかしあいにく、俺は元から神には興味がないんだ。熱狂的な態度を示すことはどうしたってできない。
- アルハイゼン: 人を命なきもののように扱い、知識を搾取する。これがやつらの言う「学術の進展」なら、教令院はいっそのこと閉鎖したほうがマシだろうな。
- パイモン: おまえはこのことにすごく反対してるみたいだな…
- アルハイゼン: 当然だ。これは俺の「規則」に対する認知に反している。
- アルハイゼン: 学術、知識…そのすべてには境界線がある。これを越えると、すべてを動かす「規則」や「秩序」は破壊されてしまう。
- アルハイゼン: これは本にある誤字と同じで、正さなければならないことだ。
- パイモン: 待てよ、おまえはあの人たちがかわいそうだから助けるんじゃないのか?
- アルハイゼン: 悪いが、それほど俺は暇じゃない。
- アルハイゼン: 可哀想な人間なら、スメールにはごまんといる。ましてやテイワット規模で考えればそれはさらに増え、とてつもない数になる。そのすべてを助けるつもりか?
- パイモン: うぅ…そ、それは無理だな…オイラにもわからない…
より特殊で個人的な動機なんだね。
- アルハイゼン: そう思ってくれていい。簡潔に言えば、俺は力や英雄主義を盲信していない——ただ、したいことをするだけだ。
- アルハイゼン: 神の缶詰知識は、確かに俺が徹底的に調べたい問題だ。だからといって、見ず知らずの者の利益のために行動するつもりもない。
- (旅人): (…途方もなく大きな正義と責任については否定したけど、極端な個人的行動のロジックは認めた。)
- (旅人): (こういう人こそ…仲間にするのにはぴったりなのかも。)
- パイモン: さっきから言いたかったんだけど…教令院にいっぱいいる悪いやつらと、おまえは違うぞ…おまえは教令院の変人だ!
- アルハイゼン: …そうかもしれないな。
- アルハイゼン: だが、人と違っているというこの感覚は、嫌いじゃない。
- アルハイゼン: 「特別」であることも、ある種の財産だと思わないか。
- パイモン: なんだかすごく前向きなんだな…ちょっと感心したぞ。シャニもおまえみたいだったら、あんなにびくびく生きなくて済んだかもな…
- アルハイゼン: ただ、俺の気質が彼女よりも優れていただけだ。君が気にする必要はない。
- パイモン: ……
そうだ、この人はどうするの?
- アルハイゼン: ここに残せば、それこそ行く先は死のみだ。連れて行こう。
- アルハイゼン: まずはアアル村に戻り、次の計画を立てるんだ。
- (村長の家に入る)
- パイモン: ただいま——!
- キャンディス: お疲れ様です、お水をどうぞ。
- セノ: 状況は?
- キャンディス: あら?この方は…
- アルハイゼン: 残念だがこいつはイザークの祖父には若すぎるな。だが、俺たちが探していた対象の一人だ。
- 廃病院で見たものと推理をみんなに伝えた…
- セノ: つまり、あの放棄された魔鱗病の病院は、かつて教令院が神の缶詰知識抽出のために使っていた拠点だったということか。
- パイモン: 大体そういうことだな。
- セノ: この計画は俺たちがアアル村へ来る前にすでにあったものだろう。なにせ、神の缶詰知識は、最近初めて流行し始めたわけじゃない。
- セノ: それなのに、俺たちがアアル村に近づいた途端、やつらはまるで俺たちの接近を知っていたかのように撤退した…何故だ?
- パイモン: うーん、たしかに…なんでだろうな…
- キャンディス: こういう状況のときは、大体「あれ」がいるものです——内通者。
- キャンディス: 我々の中の誰かが、相手と連絡をとっていた可能性があります…
- パイモン: えっ?オイラたちの関係ってそんな上辺だけのものだったのかよ?
- セノ: ……
- アルハイゼン: どうやら、君たちはまだ問題に気づかないらしい。
何か考え付いたの?
- アルハイゼン: セノ、彼らが俺たちの行動を予測できたのは、君がいたからだ。
- パイモン: おい、それってどういう意味だ?
- セノ: 発言には気をつけろ。さもなければ、容赦しない。
- アルハイゼン: 合理的な推測に過ぎない。俺にはその理由がある。
- キャンディス: つまり、セノさんが内通者であると?
- キャンディス: 面白いですね。私はあなたが一番怪しいと思っていましたよ。何せいつも単独行動をされていましたから。
- アルハイゼン: その見方も一理あるが——さっき病院から戻る途中、あることを思い出したんだ。それは…セノが俺たちと違うという点だ。
- セノ: …何が言いたいんだ?
- アルハイゼン: 君は自分が何者か忘れたのか?「大マハマトラ」。
- セノ: ……
- アルハイゼン: 君は教令院のマハマトラで、いつも多くの情報を握っていた。誰が何をしたか、どんな汚点があるのか…そういうことを知ってこそ、君は相手に手出しが出来た。
- アルハイゼン: 言い換えれば、教令院はずっと君に特殊な情報ルートを提供していたんだろう。やつらのこれまでのやり方から見て、君を警戒しないとでも思うか?
- アルハイゼン: 凶悪な狼を飼うときは、自ずと嚙まれない方法も掌握するものだ。
- セノ: 教令院は俺の行動を監視していたのか?
- アルハイゼン: それほど簡単な話じゃない。教令院はスメールのすべてを監視している。だがとりわけ君に対しては、特殊な手段があるのだろう。
- ジュニャーナガルバの日」を迎える。この日、教令院は缶詰知識を通してアーカーシャに情報を入力するんだ。 アルハイゼン: 一定の期間ごとに、人々は「
- アルハイゼン: あるとき、俺は操作台で分厚いノートを見つけた。その内容は、大マハマトラセノの行動報告から、処刑の癖まで…他にも様々なことが記録されていた。
- セノ: つまり、教令院は俺の情報をアーカーシャに入れていたのか?
- セノ: …だが、そんなことをしてなんの意味がある…俺の行動など、アーカーシャに入れておくほど重要なものじゃないはずだ。
- アルハイゼン: アーカーシャは演算ができる。
- セノ: ——!!
- アルハイゼン: アーカーシャの演算能力をもってすれば、入力されたデータをもとに君の行動を完全に予測できる。いつ出発し、どのルートでどこへ行くか…一目瞭然だろう。
- セノ: 俺の行動が、予測されていた…!
- アルハイゼン: 教令院はとっくの昔から君を警戒していたんだよ。まあ、君が教令院を辞職したところを見ると、やつらの判断もあながち間違いではなかったと言える。
- キャンディス: そうだったのですね…まっすぐに規則を貫くセノさんは、彼らにとってはかえって目の上のたんこぶだったということですか。
- キャンディス: 彼らには、強固な意志も忠実な信仰心も無用なのでしょう。臨機応変に、ただ利益を追い求める…これこそが、あれら学者の本当の顔なのです。
- キャンディス: セノさん、あまりお気になさらず。これは逆に、あなたが信頼に値する仲間であることの証明になりました。
- セノ: ……
- セノ: 俺のせいで、やつらは事前に撤退準備ができた…
- パイモン: そんなに自分を責めるなよ、こんなことがわかるやつなんていないって!
そうだよ。
- セノ: …いや、分かった。
- セノ: こうなれば、やつらの向かった場所にも…想像がつく。
- ディシア: おおっ!立ち直りが早いじゃないか!
- アルハイゼン: 安全地帯は、常に危険と危険の間に隠されているものだ。
- パイモン: そうか!オイラもわかったぞ!
- パイモン: あいつらがセノを避けたいんなら、一番安全な場所は…
セノがついさっきまでいたところ。
- パイモン: だな!
- セノ: やつらからすれば、俺の行動ルートとは逆の方向に逃げればいいだけだ。
頭がよくなったね、パイモン!
- セノ: すぐに出よう。
- アルハイゼン: 俺も、まだ調査しなければならないことがある。
- パイモン: みんな一緒に行こうぜ、あいつらを追うんだ!
- イザーク: 待って、おれも行く!
- キャンディス: イザーク、あなたも行くの?くれぐれも気を付けて…
- イザーク: おじいちゃんを探し出すんだ。大丈夫、みんなに迷惑をかけないようにがんばるから!
- キャンディス: 皆さん、どうかイザークのことをよろしくお願いいたします。
分かった。
- パイモン: よし!じゃあ行こうぜ!もちろん食料も持っていくぞ!
- パイモン: でも、なんか一人足りないような…うーん…?
- (キャンディスと会話する、オプション)
- キャンディス: ここで良い知らせを待っています。
- (アンプおじさんと会話する、オプション)
- アンプおじさん: みんな無事に帰ってくるんだぞ。
任務の説明の更新
連れ去られたグラマパラを探すため、あなたたちは再び出発した…
- (セノに近づく)
- パイモン: 今からどこに向かえばいいんだ?
セノ、自分の辿って来たルートは覚えてる?
- セノ: ああ。村を離れてからは、砂漠を通り抜けて先へ進んでいた。
- (セノの後について行く)
- イザーク: あのさ、おれ砂漠には詳しいんだ!
- パイモン: おまえはここの住民だもんな。よく遊びに来てたのか?
- イザーク: うん!前におじいちゃんが砂漠で迷子になったときも、おれが連れて帰ったんだ。
- (セノの後について行く後)
- セノ: ここに何かある。
- セノ: これは…
- アルハイゼン: 埋もれている…どうやら体力仕事をする必要がありそうだ。
- パイモン: ずっとここまで走ってきたのも、体力仕事だと思うんだけど。
パイモン、揚げ足とらないの。
- パイモン: うぅ、ごめん。それで、掘り返すのか?けっこう深いところに埋まってるみたいだぞ。
- やっとのことで、砂の下にあったものを掘り出した…
- アルハイゼン: この破片は教令院が開発した装置で、本来は頭につけるものだ。
- アルハイゼン: グラマパラは一人ではない。彼らを移送していた一行はここを通った。そして、壊れた装置が辺りに散らばっている…
- アルハイゼン: 分かれて捜索しよう。ここにはまだ何かあるはずだ。
- 一行はあちこちに分かれ、砂漠の砂を掘り返した。
- 幸い、すぐに近くで装置をもう一台掘り出した。
- パイモン: これか?なんだか不気味だな…
- アルハイゼン: これこそ、神の缶詰知識の抽出に使う装置だ。
- セノ: 装置が砂の中に…普通じゃないな。
- セノ: 恐らく襲撃に遭ったんだろう。
- パイモン: えっ!?
- イザーク: おじいちゃん…どうか無事で…
- パイモン: 心配するな、おじいちゃんはきっと無事だ。
- アルハイゼン: 廃病院に残っていたラザックが、脱水症状や栄養失調になっている様子はなかった。つまり、やつらが撤退してからさほど時間が経っていない。
- セノ: まだ追いつけるはずだ。
- アルハイゼン: それから、この襲撃は砂嵐の前に起きたのだと思う。
- アルハイゼン: その証拠に…装置が完全に砂に埋もれている。
同感。
- セノ: 引き続き追うぞ、まだそう遠くへは行ってないはずだ。
- (セノの後について行く)
- パイモン: でも砂漠で走るのって、けっこう疲れるよな…
- イザーク: パイモンは空を飛んでるでしょ、それなのに疲れるの?
- パイモン: うぅ、もちろん疲れるぞ…
- (老朽化した建物に近づく)
- セノ: …あっちの方から、誰かが言い争ってる声が聞こえる。
- パイモン: わぁ、耳がいいんだな…
- (セノの後について行った後)
- セノ: これ以上近づくな、気づかれる。
- アルハイゼン: ディシアとエルマイト旅団か?面白い…何を話しているのか聞いておこう。
- ディシア: …もっと早くに教えてくれたら、あたしたちだって…
- ラフマン: …お前は仲間だ…オレたちは決して欺きはしない…
- ディシア: 学者…あたしのほうが詳しい…あたしに…
- ラフマン: ハハッ、分かってるさ…バディ…
- イザーク: …どうして…ディシアお姉ちゃん…
- イザーク: ——ディシアお姉ちゃん!
- パイモン: おいバカ!なにやってるんだよ!
- ディシア: ん?
- イザーク: おじいちゃんを連れ戻してくれるって言ってたじゃないか!なのに…なんでこいつらとグルになってるんだよ!
- ラフマン: ハハッ、来るのが早かったな。
- ディシア: はぁ、面倒になってきたな。
- セノ: …アアル村を裏切ったのか?
- ラフマン: これはこれは…かの有名なマハマトラさんじゃないか。ハハッ。
- ラフマン: ディシア、こいつらと組むよりオレの仲間になったほうがいいぜ。お前も見ただろ?オレにはメソッドがある。それにオレの理想は、こいつらのより遥かに崇高でシャイニングなもんだ。
- ディシア: あたしがそんな言葉で打たれるような人間じゃないって知ってるだろ、ラフマン。
- パイモン: どういうことなんだよ…ディシア、おまえはいったいどっちの味方なんだ?
- ディシア: あんた、バカか。
- ラフマン: まあいい。誰の味方だろうが、キングデシェレト様を呼び覚ます偉業の妨げにはならんさ。遠い古の王者がこの地にお戻りになった時こそ、すべてが再びスタートするんだからな。
- ディシア: 目を覚ませ、そんなことが起きないってのは、あたし以上に知ってるはずだろ。ラフマン、これほど長く傭兵をやってきて、それでも統治者に肩入れしようってのか?
- ラフマン: オレは砂漠の民、キングデシェレト様の支持者だ。この両手を血に染めようが、のんきな暮らしをしようが、この信仰はオレのソウルの奥深くに刻まれてる。
- ディシア: なあ、今からでも遅くない…あいつらを解放するんだ。あのグラマ…いや、狂学者たちは、キングデシェレトを復活させることはできないんだ。
- ラフマン: 分かってないな、愛しきレディよ。信仰の追求は我々の生涯の望みだ。たとえ成功率が一万分の一しかないとしても、試さなくちゃならない。
- ディシア: そのせいで教令院に目をつけられてもいいのか?これを理由に、あんたが今まで一生懸命築き上げてきたエルマイト旅団を潰されてもいいのかよ?
- ラフマン: いい。
- ラフマン: オレたちはずっとこの日を待ってたんだ。太陽も月も輝きを失い、大地は引き裂かれた…だが今、運命は教令院に対抗するジョーカーを俺の手に授けてくれた。
- ラフマン: あいつら学者がいれば、形勢逆転さ。オレたちは防砂壁の向こうに攻め入ることができる。
- ディシア: …甘すぎる。あんたらの勢力だけで、スメール全土を掌握してる教令院に立ち向かえるわけがないだろ。
- ディシア: あたしの話が信じられないなら、そこの二人に聞いてみな。あいつらも教令院と対立してるが、あんたのように自惚れちゃいない。
- ラフマン: …ハッ、所詮ご主人様に付き従う犬っころだろう?どうしてオレがマハールッカデヴァータの民どもとトークしなきゃならない?
- ラフマン: 卑劣な裏切り者が。お前らの神はキングデシェレト様を裏切り、道義を売り渡した。砂漠の民が草神の民を信じることは二度とない!
- セノ: …すごい敵意だな、会話が成り立たない。
- セノ: どうやら…
- アルハイゼン: ——この学者たちだけで、教令院と交渉できるとでも?
アルハイゼン?
- アルハイゼン: こいつらでは交渉材料にはならないよ。だが——俺が渋々人質になってやれないこともない。
- アルハイゼン: 教令院の捨て駒であるあいつらに対し、俺は教令院の現書記官。君たちにとっても大きな手札となるだろう。
- ディシア: おいおい、マジかよ。
- ラフマン: ボーイ、人質交換をしたいというのか?
- アルハイゼン: そうだ。まだ賢明な判断ができるなら、俺の話を受け入れられると思うが。
- パイモン: なに考えてるんだよ!もしあいつらがおまえを殺しちゃったらどうするんだ!
- アルハイゼン: ん?それも運というものだろう。
- アルハイゼン: それに、俺もこの機会に彼が手にしている学者たちに接触し、真相を突き止められるかもしれない。
- セノ: ……
- ラフマン: そんな曖昧な自信でオレを説得できるとでも?
- アルハイゼン: これは説得じゃない。ただこのやり方で、君たち反抗勢力に加わろうとしているだけだ。
- ラフマン: 現書記官が、何のために教令院を裏切る?
- アルハイゼン: 砂漠で生きる者は、何も全員がキングデシェレトを信仰しているわけじゃないだろう。ならば教令院も同じだ。知識を追い求めるからといって、何故必ず教令院に従わなければならない?
- ラフマン: ハハッ…ハハハハハッ!
- ラフマン: さも知ったふうな口を利くな!教令院にいる者はすべて、いや…防砂壁の向こうの人間はすべてこうだ!オレは言ったはずだ、草神の民のスピーチを聞くつもりはない。
- ディシア: 待て。
- ディシア: アルハイゼン、あんたは今の言葉に責任を持てるか?
- アルハイゼン: 俺は価値のない保証などしない。
- ディシア: じゃあ、この選択が危険なことも知ってる、そうだな?
- アルハイゼン: そうだ。
- ディシア: よし!ラフマン、あたしの話を聞いてくれ。実はこいつらはあたしの友達なんだ。草神の民は信用できなくとも、あたしのことは信じられるはずだろ?
- ラフマン: 昔からの知り合いだ、お前のことはもちろん認めよう。
- ディシア: あたしは、この右腕を担保にしても構わない。
- ラフマン: ……
- ディシア: 根性を見せろ、ラフマン。教令院と敵対する以上、覚悟も決まってるはずだ。もう何も怖くないんじゃなかったのか?
- ラフマン: ハッ!「熾鬣の獅子」の腕だと?面白い。
- ラフマン: だが、お前が約束を破ったらどうなる?ディシア、オレたち傭兵はみな頭がいいぞ。頭の悪いやつらは長生きできんからな。
- ディシア: 確かにその通りだ。だが今は違う、あたしにはやらなきゃいけないことがある——あたしは、友達のためにグラマパラを救うと約束したんだ。
- ラフマン: ふんっ!ならばオレの言う通りにしろ。右腕を残し、お前の決心を見せるんだ。
- ディシア: ……
- パイモン: ダメだぞ!こんなの交渉じゃなくて、ただの意地悪じゃないか!
- ディシア: …構わない。
- パイモン: おまえまでおかしくなっちゃったのかよ!
- ディシア: 命を救うほうがよほど大事なことだ。この腕一本で沢山の命が救えるなら、どう考えても割に合う取引だろ。ラフマン、要求に応えたからには、あんたもあたしを失望させるなよ。
- ラフマン: いいだろう。おいっ、こいつの右腕をカットして持ってこい。
- イザーク: やめて!
- パイモン: ディシア!どうするんだよ、早く方法を考えろって!
- アルハイゼン: …そこまでする必要はない。
- ディシア: それはあんたたちの決めることじゃない。
- ラフマン: やれ!
ディシア——!
- パイモン: ディシア、逃げろ!
- セノ: …チッ!
- (ラフマンの従者の一人が剣を振り始めると、ディシアは目を閉じた。)
ディシア: ……
- ラフマン: ストップだ!
- ディシア: …どうした、なぜ止める?
- ラフマン: 「熾鬣の獅子」も砂漠の民だ。お前の腕をカットすることは、オレ自身の指を断ち切ることと同じ。同胞である我らが同士討ちをする必要はない。
- セノ: チッ。
- (ディシアは旅人たちとともに出発する)
ラフマン: お前の決心はしかと見届けた…いいだろう。お前の友人を連れて、明日の昼、砂漠まで会いに来い。
- ディシア: …ふぅ。
- ディシア: やっぱり最後にはやめてくれたか、よかったぜ。
- イザーク: ディシアお姉ちゃん!
- パイモン: おまえ、おかしいんじゃないのか!どいつもこいつも、なに考えてんだよ…もし本当に腕を切り落とされてたらどうするつもりだったんだ!
- ディシア: ん?それなら左手で武器を握ればいいだろ。
そんなリスクを負わないで!
すごく心配した!
- ディシア: 悪い…こんな状況だし、一踏ん張りしないとって思ってな。
- セノ: 次はそのような保証をしなくともいい。俺ならあいつらを全員片づけられる。
- セノ: 最悪の状況になっても、お前が負けることはないだろう。
- ディシア: あんたの言葉は信じるよ。だがセノ、これはあたし一人だけのことじゃない。あいつらは個人じゃなく…ある種の精神の代表なのさ。
- ディシア: たとえ一人の過激派を片づけようが、他の同類が現れる…やつらを殺したって何の解決にもならないんだ。
- セノ: …お前のしたいようにすればいい。
- イザーク: あのね、裏切り者だなんて疑っちゃってごめんね…ディシアお姉ちゃん。しかも、大声であんなことまで言っちゃって…
- ディシア: いいんだ。あんたのおじいちゃんを助けるって約束したからには、何としてでもやり遂げるさ。
- アルハイゼン: これほど過激な性格だとは…学術研究に向いているな。
- ディシア: はあ?本気で言ってんのか?
- アルハイゼン: エルマイト旅団のやつらも、俺を狂人だと言ったことがある。もしかすると、狂人こそ学術において成功を収められるのかもしれない。
- ディシア: 何だか…あたしを褒めてるように見せかけて、ただ自慢してるだけのような…
客観的に述べてるだけだから、気にしないで。
この人はこういう人。
- ディシア: ま、突っ立ってないで村に戻ろうぜ。明日の昼は、またデカい騒ぎがあたしたちを待ってる。
- 一行はアアル村に戻り、明日の人質交換に備えてそれぞれの部屋で休んだ。
- この方法の成功率はどれくらいだろうか?本当にうまくいくのだろうか?すべては、まだ未知数だ…
- (プレイヤーはアアル村にワープされる)
その他の言語[]
言語 | 正式名称 |
---|---|
日本語 | 魔鱗病病院の泣き声 Marinbyou Byouin no Nakigoe |
中国語 (簡体字) | 魔鳞病医院的哭声 Mólíng-bìng Yīyuàn de Kūshēng |
中国語 (繁体字) | 魔鱗病醫院的哭聲 Mólíng-bìng Yīyuàn de Kūshēng |
英語 | Cry From the Eleazar Hospital |
韓国語 | 비늘병 병원의 울음소리 Bineulppyeong Byeong'won-ui Ureumssori |
スペイン語 | Llantos en el hospital de eleazar |
フランス語 | Pleurs dans l'hôpital traitant l'éléazar |
ロシア語 | Плач из больницы Plach iz bol'nitsy |
タイ語 | เสียงร่ำไห้ของโรงพยาบาลรักษาโรค Eleazar |
ベトナム語 | Tiếng Khóc Của Bệnh Viện Eleazar |
ドイツ語 | Heulen aus dem Eleazarkrankenhaus |
インドネシア語 | Tangisan dari Rumah Sakit Eleazar |
ポルトガル語 | Os Prantos do Hospital de Eleazar |
トルコ語 | Eleazar Hastanesindeki Yakarış |
イタリア語 | Lamenti dall'ospedale dell'Eleazar |
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