璃月港に引っ越してきた謎の女性。本人曰く「内向的で大人しく、人付き合いが苦手」とのこと。
—公式サイトより抜粋[1]
性格
絶雲仙衆「三眼五顕仙人」の一人。尊称は「留雲借風真君」。仕掛けの術に長けており、俗世の人の営みに思いを寄せている。現在は「閑雲」という名で人の世を渡り歩いている。
—ゲーム内のキャラクターステータスとプロフィールページの紹介文
仙人として、彼女は外部の脅威から璃月を守ることに専念しており、モラクスを高く評価している。彼が死んだと知ったとき、彼女は激怒して璃月港を破壊すると脅したが、旅人は彼女の義務を思い出させることでなだめた。また、形式的に話す癖があり、しばしば自分のことを「妾」と呼ぶ。かつては、決断力のある大胆な人物として尊敬を集めていたが、一方で仲間の仙人たちからは厳粛で寡黙な人物としても知られており、戦闘中に紋章を発動するとき以外はほとんど言葉を発しない。
何千年も生きてきた彼女は帰終と親交があり、同じような力学を共有していた。魔神戦争での彼女の死後、彼女の思い出を称えるために帰終機を改良した。負けず嫌いでプライドが高く、料理やレースなど些細なことで勝負を始める。また、弟子たちを思いやる一面もある。屋台で売られていたピンヒールに興味を持った甘雨のために特別なピンヒール装置を作り、彼女が楽しんでいるのを見て喜んだ。甘雨と一緒にいるとき、彼女は自分の過去を回想する癖があり、甘雨を困らせている。同じように、彼女は申鶴が人間社会でどのように過ごしているのか知りたがっていた。
容姿
閑雲は背の高い女性を起用している。色白の肌に、水色を帯びたネイビーの髪。 髪は高い位置でポニーテールにし、鶴の鋭さに似たヘアピンで留めている。眉毛は短めで、赤い眼鏡をかけている。 人間の姿をしているが、指には鶴の爪のようなものがある。

留雲借風真君の鶴の姿
鶴の姿の彼女は、多くの人間よりも背が高く、白地に青、金、黒の羽を持っている。 目の下には赤いマーキングがある。
公式紹介
新しく引っ越してきた方?あぁ、留…いや、閑雲と言っての。まぁ…あんな感じじゃが、いざというときには頼りになる。何か困ったことがあれば、相談してみるとよい。きっと力を貸してくれるじゃろう。
閑雲についての印象は人それぞれだ。「髪を束ねているあの長身の女性か」「メガネをかけたあの職人のことだろ?」「最近引っ越してきたわよね、かなりのお喋りさんみたいよ」などなど…千差万別の見方がある。だが、それらを集めれば、人々の目に映る彼女のイメージが出来上がる―― ユーモラスで、お喋りで、親切で、付き合いやすい人だ。
しかし、彼女自身はそう思っていないようで、「口下手だが、謙虚で気骨がある」と自己評価している。仕掛けの術に長け、器用な手先で様々なものを作ることができる点を除けば、人々が持つ彼女のイメージとは大きく異なっている。
閑雲の言葉遣いや所作が一般人と異なることに気づいた一部の好奇心旺盛な人々が、彼女のことを侠客だと思い込んだ。彼女はどんな偉業を残しているのだろうか?別の雅号を持っているのではないか?と聞き回った。
往生堂の客卿は、手振りをしながら答える。「閑雲?よく知らないが、その名を聞くに人格者なのだろう。」
玉京台のピンばあやは、頷きながら答える。「閑…?あぁ、閑雲のことかい?会ったことがあるよ。とてもよい方じゃった。彼女と知り合ったら、今後の暮らしにも一層安心感が増すじゃろう。」
甘雨は、首を縦に振りながら答える。「ええ、あの方は侠客ですよ。目立つことはあまり好きではないようで、身分と名前を隠して璃月港に住んでいるみたいです。」
申鶴は、じっと考えてから答える。「言うまでもなく、閑雲さんは実力者だ。くれぐれも彼女の恨みを買わないようにな。」
人々の推測は正しく、確かに閑雲はただ者ではない。ただ、真実を知る者が少ないだけだ。もし、彼女を一文字違いの「留雲」と呼べば、皆もすぐに気がつくはず。「留雲借風真君のことを知らない者はいないさ!正義感に溢れ、清らかな心の持ち主なんだろう?信頼できるお方だ。」と、惜しみなく称賛するだろう。
では、閑雲本人に聞いてみよう。「あなたは侠客なのか?それに…もしかして、仙人でもある…?」
しかし、彼女は自慢の「ことこと煮込調理器」の開発に夢中で説明する暇がないのか、「ただの噂だ。少しばかり忙しなくしているゆえ、邪魔をするのは遠慮してくれぬか。」と、そっけなく返した。
「ことこと煮込調理器」とは一体どのようなものなのか。噂によると、普通の鍋よりも旨味を引き出せるとのことだが…真実を知る者はいない。「ことこと煮込調理器」が世に出たとき、璃月料理界にどんな衝撃が走るのかも、知る者はいない。閑雲が「すごいもの」と言っているのだから、きっとすごいものなのだろう。
キャラクターストーリー
キャラクター詳細
『清斎広録三家集注』なる典籍によれば、仙人は旅をする時、「八の清らかな霞気」を伴い、「光に乗り、雷を追う」ように空を舞うという。寿命は非常に長く、凡人にとっての数百年や数千年は、仙人からすれば仙府での一休みにすぎず、「閬風に昼夜あらず」とも書かれている。
さらに、この清斎広録には仙人の住処に関する記載もあり、仙人は天を枕に、地を布団にし、山河湖海のあらゆる場所を住処にするとされている。だからこそ、璃月の史書には仙人との邂逅に関する話が数多く登場するのであろう。以上が、仙人にまつわる一説である。
さて、金石典籍『歩虚石譜』においては別の説が展開されている。石譜は、絶雲の間の奇石を高く評価するとともに、さりげなく警告の文を記載している。「絶雲の諸峰、百丈の背丈を各々競って天へと伸ばす。各山に主あり。慶雲頂は削月築陽真君、琥牢山は理水畳山真君、奥蔵山は留雲借風真君。君子主ある山を登らず、亦た主ある石に手をつけず。」
世に伝わる書物に仙人の容姿に関する記載が少ないのは、こうした畏敬の念ゆえなのであろう。歴史学者子萇の著書『石書集録』および古の歌謡におけるわずかな描写から、仙人の姿はまさに千変万化であることが垣間見える。留雲借風真君を例にとれば、人の姿のときは「容姿端麗にして、紅の絹を身にまとい、化粧を施している」という。一方、鳥獣の姿のときは「力強く空を羽ばたくその翼は雲を掻き分け、その鳴き声は月にも届く」とされる。
清斎広録には興味深い逸話が収録されているが、仙人の超然とした気質をよく現している——昔、絶雲の間で留雲借風真君と出会った一人の旅人が、自作のからくり水時計「玉瓶浮溢」を仙人に見せながら得意げに語り始めた。しかし、仙人は浮溢で時を測る際の欠点をたったの一言で言い当てたのだ。その後、旅人は仙人に教えを乞い、手解きを受けた。そしてやがて、仙人に見送られて山を下りていった…
「世を逍遥し尽くし、万物は我が手中にありと、傲慢の心あり。仙人にまみえ、初めて衆生の小さきを知る」とはよく言ったものである。
キャラクターストーリー1
好感度Lv. 2
璃月港には絶えず大勢の人々が出入りしている。裕福な璃月の大商人、変わった身なりの異郷人、高級官僚、そして親切な鏢師など…性格も職業も様々な人々が行き交うこの街には、どんな者が現れようとも不審に思われることはない。
たとえ見覚えのない者が突然街に一人増えたとしても、住民たちは特に何の反応も見せないのである。
ある日、璃月港に突然やってきたとある女は、「閑雲」と名乗った。それはすらりと背が高い、なんとも気品のある女で、赤い縁をした眼鏡をかけている。
璃月にマシナリーを売りに来ているフォンテーヌの商人たちは、彼女をたまに見かける。彼女は屋台の前を通りかかると、足を止めるのだ。そして、仕掛けの設計をめぐって商人たちと議論を交わすうちに、日が暮れていることもある。万民堂の卯師匠と香菱は、彼女と顔馴染みらしい。彼女はしょっちゅう店を訪れては、グゥオパァーと一緒に卓につき、熱々の龍髭麺を待っている。新月軒と琉璃亭の従業員も、彼女を知っている。たまに往生堂の鍾離先生の客人として、一緒に来店することがあるからだ。おもちゃ屋の店主・山ばあやは彼女を覚えている。よく白い長髪の若い女を連れて、おもちゃを見に来ていた。申鶴と呼ばれる連れの女は、しばらく品を眺めてはいたが、特に気に入ったものが見つからなかった様子だった。それでも閑雲は、時々彼女をおもちゃ屋に連れてきていた。
ちょっとした趣味があり、広く人々と付き合い、友人も多い——璃月港のほとんどの住民と、閑雲はさして変わらないようである。
だから、彼女が玉京台近くの池のほとりでピンばあやと語り合っていても、その姿に何ら違和感はない。
「近頃、理水にはあまり会っておらぬな…削月のやつは、前に貸してやった『多用途洞天掃除呪符』をまだ返さぬのだ。」
「おや?新しく作ったと言っていた、呪符型からくりかい?」
「その通りだ。ふむ、説明しよう…」
また、璃月港の家々から灯りが消え、街がしばしの静寂の中で、再び目を覚ますまでの時間を持て余した頃…時に、閑雲は小径を辿って天衡山へ向かう。
岩だらけの険しい道も、閑雲にかかれば造作もない。両足で軽く地面を衝けば、たちまち足元には風が吹き起こり、瞬く間に山頂へと辿り着く。
朧気に見える遠くの街の景色を見降ろしながら、「閑雲」から鶴の姿となった彼女は、翼を広げて空高く飛び上がる。
なにせ、森羅万象を抱く璃月港なのだ——仙人が幾人か住んでいたとしても、何ら不思議ではないだろう。
キャラクターストーリー2
好感度Lv. 3
璃月の歴史の一部は歳月とともに失われ、一部は古代遺跡の形で大地に遺され、そのまた一部は仙縁ある璃月人によって、史籍に記録されている。璃月史に興味があるならば、璃月の隅々を探訪するだけでなく、史料の精読にも励むべきである。その過程において、蔵書家は重要な役割を果たす。璃月港には「東明居士」を自号する博識な学者がいるが、これはまさにそうした蔵書家の一人である。
東明居士は往生堂の客卿・鍾離と親交があり、よく彼に古書の真贋鑑定を依頼している。ある時、鍾離が所用で向かえず、代わりに友人に鑑定を頼んだことがあった。
赤縁の眼鏡をかけ、すらりと背が高いその友人は「閑雲」と名乗った。東明居士は、鍾離と同じく、風雅の道に心を寄せる文人が来るものと想像していた。ところがどっこい、部屋に入ってきた彼女は目の前に広がる古書には目もくれず、扉の古いからくり錠前ばかりに視線を投げかけているではないか。東明居士は緊張し始めた。彼がどこから話を切り出せばよいかわからず途方に暮れていると、沈黙の中に漂う気まずさを察知したかのように、閑雲が口を開いた。「視力は古書を鑑定するのに何ら問題ないぞ」——東明居士をなだめるような口調で、彼女は眼鏡について語り始めた。
「視力が悪いわけではないのだ。眼鏡に頼らずとも、よく見えている。眼鏡というのは、視力を補う道具というだけでなく、装飾品としての一面も持つ。その観点からみれば、眼鏡の縁の色とて、ありふれた定番の色に限る必要はなかろう?赤という選択肢も十分あり得るのだ…」
「変わったお方だな」東明居士は思った。
「それに、眼鏡を掛けていれば、より親しみやすく感じてもらえるだろう。人間らしさも増す…」。それを聞いた東明居士の顔が、一気に青ざめた。
「璃月港の人間にとって、より馴染みのある格好になるという意味だ。妾は元々、ここいらの者ではないのでな…」
なるほど、そういうことだったのか。東明居士もこの地の出身ではなかったため、話を聞いて随分女に親しみが湧いた。そして彼は、鑑定依頼をする予定だった古書へと話を運んだ。
しばらくページをめくったあと、閑雲は眉をひそめた。「『その屈強さは牛のごとく…尻尾に翼あり』…北の浮錦がそのような姿で人の前に現れるわけがない。それに、理水畳山についても…出鱈目だらけだ。」
古書の真贋を判別する方法の一つに、記述内容の検証がある。専門家が記述に誤りがあると言うならば、高値で買い取った古書も偽物である可能性が高い。古書の収集は大変な苦労と金銭を要する作業なのだ。時に、ひもじさを我慢しなければならない時さえある。東明居士は苦笑した。両親と妻を亡くし、苦難多き人生を過ごしてきた彼にとって、書籍に浸る時こそが世の苦しみから逃れる唯一の方法だった。
万感の思いが込み上げてきて、東明居士は嘆いた。「凡人の一生は苦難に満ちている。仙人のように悠々自在に逍遥することなど、夢のまた夢…私が仙縁を得ることは生涯かなわないのだろう」
閑雲は眼鏡越しに、やせ細った蔵書家をしばらく見つめ、やがて口を開いた。「かねてより、仙道を求めるには、天に上り、地に潜ることも厭わず、苦労に苦労を重ねねばならぬ…そうしてようやく、道を論ずる縁を授かるのだと言われておる。仙人になるまでの苦難は、人の苦しみに劣らぬぞ」
「おっしゃる通りです。つい、つまらぬ愚痴をこぼしてしまいました」
挨拶を交わし、東明居士に見送られながら書斎から出る際、閑雲はふと何か思い出したように告げた。「書籍は本物ではなかったが…扉の古い錠前を外して、骨董品屋に持っていくといい。書籍の購入額程度の値打ちはあるだろう」
「それから仙縁のことだが——お前は確かにそれを得ている故、長い目で未来を見据え、英気を養っておくがいい」
キャラクターストーリー3
好感度Lv. 4
歴史学者の間で主流となっている見解は、以下のようなものである。「太古より物あり。天地の上下八方に極尽あり、宇宙の四方に伸ぶ川に始終あり。六合の間に、仙人は神の誕生を待たずして生まれ、陰陽に頼らずして形を成し、草木を潤わせ、金石に融ける。此れ即ち自然と言うべし。其の始まりを知らず、終わり料り難し。」分かりやすく言えば、天地には境界があるが、神の造物でない仙人にはそれがない…ということだ。
璃月という言葉がまだ存在しなかった昔、仙人たちはすでに山野を往来していた。世を守り、人を救うことを己の責務とする者もいれば、人を害する者もいた。清斎広録には、この時期に関する記録が一部ではあるが残されている。
「旱魃猛威を振るい、赤野焼ゆるが如し。人心燻る中、誰をか恃まん。瘴気災いと化し、疫病蔓延す。人心焼焦せし中、誰か我を救ふ者あらん」
「仙人来たり、留雲蓬々。仙人来たり、借風堂々。にわかに雲が集いて、猛然と雨が降る。干ばつを払い、病を遠ざけ、民の窮地を救いたり。」
のちに「留雲借風真君」と尊敬を込めて呼ばれるようになったこの仙人は、干ばつを鎮め、危機から民を救った。当時、その恩恵にあずかった民が、感謝の意を込めてこのような記録を残したのである。
その後、魔神戦争が勃発した。人々を憐れんだ契約の神・モラクスは、留雲借風真君をはじめとする諸仙人と志を共にした。仙人たちは命に従って四方へ征戦した末に、ついに天下を平定し、世に再び晴天が訪れた。
英雄と仙人が活躍したその時代は、感慨深い想いとともに後世に語り継がれた。歴史に刻まれた仙人たちの雄姿は、無数の伝説となって璃月人が成長する過程で親しまれるようになった。しかし、人が仙人について語っていても——特に、彼女自身に関する部分を語る時——閑雲は殆ど何の感情も表に出さない。
かつて奏楽が響き渡っていた絶雲の間は次第にもの寂しさに包まれる地となり、かつて共に笑っていた友人たちは、幾人も戦争で逝ってしまった。それを思うたび、閑雲は虚しくなるのだ。旧友たちは世を守るために進んで身を戦地へ投じた。しかし友がいなくなっても尚、この無念が消えることはない。
とはいえ、誓いは必ず守る…皆、かつてそう岩王帝君と約束した。その契約にこそ、皆の信念と願いが刻まれているのだ。誓いを破り去ろうなどという考えが、閑雲の中に浮かんだことは一度たりともない。なにせ彼女は、仲間との友情を何よりも大事に思っているのだから。皆の願いを見守るためにも、絶対に璃月を見捨てることはしない。
悲しみと決意は心に渦巻き、様々な想いが胸に押し寄せては、次第に静まっていく。人の語る伝説に静かに耳を傾けていた閑雲は、最後に一言だけ口にした。
「ふむ、実にいい話だ。」
キャラクターストーリー4
好感度Lv. 5
知音が散り行く前、時折仙人たちは一堂に会して共に音を奏で、絶雲の間にその音色を響き渡らせていた。
歌塵浪市真君は音楽に精通し、琴を奏でるのが得意で、塵の神・帰終は作曲が得意だった。
夜叉の伐難と応達はよく留雲借風真君と一緒に、歌塵浪市真君の琴音に合わせて歌を歌った。興が乗れば、留雲借風真君は様々な姿に変化し、風に乗って軽やかに舞った。
このような光景が繰り広げられるたび、山や水に棲む生き物たちは顔を上げ、耳を立て、静かに仙音に聞き入った。他の仙人たちも足を止めて、音に耳を傾けたものだった。
しかし、今や静まり返った絶雲の間では、風の音と鳥の鳴き声しか聞こえなくなった。
たまに奥蔵山にある仙府の奥深くから、留雲借風真君が弟子と会話を交わす声が聞こえてくるのみ…
憐れみの心から受け入れた数多くの弟子の中には、その哀れな生い立ちに心が痛む者もいたが、数年間の敬虔な修行を経て、その悲しみや辛さに満ちた雰囲気はすでに消え去った。霜に覆われた梅の枝が、雪が溶けた後に、より一層強い姿を現すように。
そんな弟子たちを見守っていると、かつての友人たちの願いに込められた美しきものが弟子たちに引き継がれていることを感じて、閑雲は微笑ましい気分になる。
だからこそ、「妾があの子たちを守ってやらねば」と思う。時に思いが行き過ぎて、かえって弟子たちを戸惑わせることもあるが、閑雲は大して気にしていない。
友人を亡くし、みながバラバラになってしまったことも、大地が血に染まるような壮絶な経験をしたこともない弟子たちに、真君が大切に想うすべてをはかれるはずがない。皆が無事で、元気でいてくれるなら…それだけで満足なのだ。
キャラクターストーリー5
好感度Lv. 6
玄妙なる天道は捉えにくく、仙人たちの修行法もそれぞれ異なる。
留雲借風真君のそれは、「格致」を経て己の外に存在する道を求め、それを己の内に修めるというものである。そうして、外に頼って己を磨き、外なる理と内なる心を一つにするのだ。「格致」とは即ち、森羅万象に秘められた「天地の道」を窮めただすことである。世の万物には、意識の有無に関わらず、道理というものが存在している。その道理を研究し学ぶことは、万物が従っている道について理解することであり、これこそが修行の正道なのである。
真君は千年にも及ぶ熱心な研究の末に、大いなる気づきを得て常人の届かぬ境地に至った。しかしながら、凡人の命の短さ故に、道理の真髄をすべて弟子に授けられないのは実に残念なことである。そればかりか、資質に欠ける者はたとえ彼女の導きを受けたとしても、悟りを開くことができないのだ。
知恵を絞って考えた結果、彼女はある方法を思いついた。
凡人が天道を悟ることが至難の業ならば、その道理を仕掛けの術に溶け込ませて、人々に伝えてやればよいのだ。
難解極まりない「天地の理」も、細かく分けて少しずつ世に伝えれば、人間がより理解しやすいものにできるだろう。
それに、仕掛けの術で生産が捗れば、労力と物資の消費を大幅に抑えられ、その恩恵は計り知れないものになるはずだ。
からくり装置で洗濯ができれば、「夜闌にして臥して衣を濯ぐを聴く」ことはなくなる。
人を乗せて走る装置があれば、杖や草鞋を拠り所にして何千里も歩く必要もなくなる。
なにせ、平和なこの時代だ。彼女が雨を降らせねばならないような干ばつはなく、人々もすでに田畑に水を引く術を得ている。そして、戦火もほとんど消えた。みなの心に安らぎが訪れた今、人々が望んでいるものは、より豊かな生活だろう。
この時代、契約の通りに俗世を守る方法は、殺生と魔物退治だけではあるまい——装置を作って、人々の暮らしに利便性をもたらすこともいい方法と言えるだろう。
凡人が限りある生涯のうちに、天地の理を悟り、世のためとなる功績を残すというのは至難の業だ。しかし、彼女が手を貸せば、「桃源郷」を築くことも夢ではないかもしれない。
かつて絶雲の間に響いていた音色を再現することはできないが、街の家々から聞こえる笑い声を守ることならできる。それは彼女の、心からの願いでもある。
それに、仕掛けの術は留雲にとって大いに興味をそそられるものだ。こよなく美食を愛する彼女も、新しい仕掛けの術の研究となれば寝食を忘れるほどなのだから。
斯くして、「留雲借風真君は仕掛けの術の研究を好む…というよりも、我を忘れるほどのめり込んでいると言うべきだろう」——これはいつしか、弟子の誰もが知る公然たる事実になったのである。
玉虚
好感度Lv. 4
伝説の中で、仙人の住処は「玉虚」と呼ばれている。絶雲の間の各山にある仙府は、まさにこれである。
しかし「玉虚」は元々、俗世を俯瞰する慶雲頂の雲上を指す言葉であった。ほとんどの凡人はお目にかかれない場所である。
また、「玉」は仙府の土台となる、無欠なる浮生の石を指していた。これがあるからこそ、かの地は雲の上に浮いていられるのだ。
「道は虚にあり、登虚すれば即ち道を得る」。かつて仙道を求める者は天に登り、地に潜って修行を行わねばならなかったが、ここはそのうちの「天」の試練の場であった。
玉虚は元々、道心をはかるためのものではなく、留雲借風真君が己の心を静めるために作ったものだったのだが、削月築陽真君と理水畳山真君の提案のもと、仙道を求める者のために譲ることにした。その後、帝君が承諾し、帰終と歌塵も賛成したので、留雲借風真君は快く玉虚を譲り、そこに小さな亭を建てた。
今や、仙道を得られる者は極めて稀だ。俗世において伝説となりつつあった「玉虚」は、再び留雲のものとなった。だが、雲上に戻った彼女の心境は、昔とは異なるものであった。
果てしなく広がる雲海に陽が昇っては沈む…その光景は確かに壮観だが、俗世の賑やかな日常にもまた、それなりの趣がある。
閑雲という名で人と共に生きる——今の彼女にとっては、そのほうがより楽しみなことなのだ。
「ちょうど小腹が空いてきたな。今日は万民堂のかにみそ豆腐をいただくとしよう。」
神の目
好感度Lv. 6
璃月の仙人は、天地の間に漂う元素の力から生まれた純然たる元素生物である。つまり、常人と比べて「道」の根源に近い。
閑雲にとって、元素力を導くことはほとんど無意識のうちにできることであり、何らかの器官に頼る必要もなければ、もちろん神の目も必要ない。
だが、人の姿で俗世に生きる以上、その身も俗世の法則に従うのがよいはずだ。神の目を身につけても、それを媒体として元素力を駆使することは容易いだろう。——そう閑雲は考えたのである。
そのため一般人と違って、閑雲は腕に着けた神の目をさほど重視しない。しかし、閑雲には神の目のお陰で気づいたことがあった…
以前、荻花洲でがっちりとした体格の農夫が、いかにも弱そうな強盗二人に匕首で脅されているところに出くわした時のことだ。農夫は手にクワを持っていながら、小柄な強盗たちに抗うどころか、ガタガタと震えるばかりであった。助けようと思って歩み寄った閑雲だったが、か細い女にすぎないと思ってか、農夫はこう言った——「やめておけ。巻き込まれたら、怪我をしてしまうぞ」
しかし、話しながら彼女が横を向いたとき、農夫は閑雲が神の目を持つ「侠女」であることに気づき、態度を一変させた。「共に強盗共を追い払ってくれ」…そう言いながら、クワを振り回して強盗に向かって突進したのだ。そして農夫はなんと、クワ一本で強盗を追い払った。閑雲が手を貸したのは、強盗の一人が手にしていた匕首を落としてやったことだけである。農夫は、彼女の腕にキラキラと輝く神の目を見つめながら、繰り返し嘆いた。「俺にも神の目があればな…」
農夫に必要だったのは神の目などではなく、ほんの少しの勇気だった。にもかかわらず、神の目に気付いたとたん、まるで別人のように振る舞えてしまうほど、彼の心は神の目に大きな影響を受けた。人間がどれだけ外部の影響を受けやすいものなのかを如実に表した一例だろう。
農夫の反応が理解できず、彼女はしばし戸惑った。
世の物事には必ず、客観的な性質が存在しているものだ。しかし、その表面だけに囚われ、媚びを売ったり蔑んだりするのはなんと愚かなことであろうか。閑雲はこれまで生きてきた中で、一貫してはっきりとした物言いをし続けてきたが、その言葉は常に物事の表面に留まらず、根本に触れるものであった。
尊敬に値する人には敬意をもって接し、そうでない人には冷ややかな態度を露わにする。留雲借風真君のときも、侠女閑雲のときも、その性格が変わることはない。
「よく見るがいい、妾はほとんど手を貸しておらぬ。お前一人で敵を打ち倒せたのだから、もっと自信を持て。」そう言い放つと、閑雲は袖をひるがえして立ち去った。
義侠の心を以て俗世を濯ぎ、慧心を以て天道を伝える。今日も、閑雲は颯爽と俗世を渡り歩く。
名刺の飾り紋
閑雲・鶴雲 | |
---|---|
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取得: 閑雲の好感度がLv.10に到達後獲得。 記述: 正直に白状するといい——留雲に「まさかお前から見ると、妾はただの少し大きな鳥なのか?」と聞かれたとき、あなたは「その通り。しかもおしゃべりができて、変な仕掛けもいじれる」と思ったのでは? |
命ノ星座
閑鶴座 | ||
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伝説の章: 閑鶴 意味: 静かな鶴 |
任務とイベント
魔神任務
伝説任務
世界任務
イベント
Webイベント
キャラお試し
イベント
キャラクターの紹介
キャラストーリー
キャラクター | ストーリー |
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留雲借風真君として: | |
留雲借風真君として: |
キャラボイス
キャラクター | ボイス |
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履歴
豆知識
- 空中で元素スキルを使えるキャラクターは、魈と楓原万葉に続いて閑雲で3人目だ。
- 地上で元素スキルを使っているときにしか入ることができないのだ。そのため、滑翔中に元素スキルを自由に使うことはできない。
- お試しキャラクターとして、閑雲は、彼女のお試しキャラクターの反復のうち少なくとも1つのテーマイベント武器(誓いの明瞳)を使用する3人のプレイアブルキャラクターのうちの1人で、この特徴を持つ他のキャラクターはアルベドと千織である。
- 閑雲は申鶴と同じ声優のQin Ziyi (秦紫翼)を起用している[2]。
- 奥蔵山にある石版には、留雲借風真君について次のように記されている: 「不増不減、不垢不浄、無為無法、それは逍遥仙人、名は留雲借風なり。仙人以外はめったに会えぬ。」
- 留雲借風真君はモラクスの古い盟友の一人で、塵の魔神「帰終」がまだ生きていたころの友人だった。
- 留雲借風真君と帰終はメカニックに共通の興味を持ち、その研究において同胞でありライバルでもあったが、留雲借風真君は帰終の方が優れた才能を持っていると内心認めていた[3]。
- かつて留雲借風真君は人間の姿を好み、大胆で決断力のある人物として崇められていた。
- 奥蔵山の孤立した淵に釣り場があるのは、留雲借風真君が自ら魚を仕入れて、旅人が訪れる可能性を高めたからにほかならない。
- 十分な説得力があれば、閑雲は簡単に買い物をするように仕向けることができる。金額の大小にかかわらず、最終的な値段はシャニョンが最初に考えることではないようだ[4]。
- おそらく自分の才能に誇りを持っているためだろうが、閑雲は明らかに人間が作った発明品を見下し、「死すべき機械の粗末なもの」、あるいは 「誇大表示」とさえ呼んでいる。
- 同じ仙人である理水畳山真君の秘境が大きな仙人符呪によって封印されているのとは異なり、留雲借風真君の住処への扉はテイワット中にある他の秘境と同じである。
- 彼女は客人を嫌うため、世界任務の「仙人の頼み」中に120秒経過すると、プレイヤーは自動的に彼女の住居から退出する。
- 彼女の待機モーションの中で、閑雲が自分で設計したポップコーン砲のような機械を回しているのを見ることができるが、これは20世紀の手回し装置で、高い間隔で回すと圧力で熱を発生させてポップコーンを作ることができる。
- 留雲借風真君の発明やその他の創造物には以下のようなものがある。
- 旅人とパイモンに、彼女が仙人であることを秘密にして璃月港に滞在するよう要請したにもかかわらず[6]、仙人とは無関係の多くの人々、すなわち嘉明[10]、凝光[11]、刻晴が彼女の正体を知っている。
- 閑雲は以下の別名や肩書きで知られている。
- 留雲借風真君
- 留留真 (by 「吉法師」)
- 仙鳥 (by パイモン)
- 師匠 (by 弟子たち)
- 大師匠 (by 「花角玉将」)
- 調度品の説明には閑雲は記載されていない。
- 既知の弟子:
語源
- Xianyunの名前、闲云 Xiányún, "のんびりした雲"は、中国語の闲云野鹤 xiányún yěhè, 直訳"のんびりした雲と野生の鶴"という中国語のフレーズにちなんでいる。
- また、彼女の完全な仙人名である留雲借風真君 (中国語: 留云借风真君 Liúyún Jièfēng Zhēnjūn, "風を借りて雲を保つ完璧な主")にもちなんでいる。
- 彼女の称号、仙鶴の告げる佳音 (中国語: 鸾音鹤信 Luányīn Hèxìn, 直訳"ルアンの呼び声、鶴の手紙")は、詩人・Luo Yin (中国語: 罗隐)の唐代の詩を引用している。その詩の一節はこうである:
- 彼女の命ノ星座『閑鶴座(Grus Serena)』は、穏やかな鶴を意味する。
- 中国語で仙人の名前の最後にある"Perfected Lord" (中国語: 真君 Zhēnjūn)という称号は、一般的に仙人が模範とする仙人(道教の仙人)に由来する。
その他の言語
キャラ称号: 仙鶴の告げる佳音
言語 | 正式名称 |
---|---|
日本語 | 仙鶴の告げる佳音 Senkaku no Tsugeru Kain |
中国語 (簡体字) | 鸾音鹤信 Luányīn Hèxìn |
中国語 (繁体字) | 鸞音鶴信 Luányīn Hèxìn |
英語 | Passerine Herald |
韓国語 | 소식을 전하는 선학 Sosigeul Jeonhaneun Seonhak |
スペイン語 | La Grulla Emisaria |
フランス語 | Héraldesse passériforme |
ロシア語 | Вестница небес Vestnitsa nebes |
タイ語 | ปักษาสื่อสวรรค์ |
ベトナム語 | Hạc Sứ Cõi Tiên |
ドイツ語 | Himmlische Ankündigung |
インドネシア語 | Passerine Herald |
ポルトガル語 | Mensageira Celestial |
トルコ語 | Müjdeli Kanatlar |
イタリア語 | Messaggera gruiforme |
脚注
- ↑ 原神公式サイト: 閑雲
- ↑ Discord, Official Genshin Impact Server: Xianyun introduction post (アーカイブ投稿)
- ↑ 任務: この瑶琴を誰に聴かせよう
- ↑ 4.0 4.1 任務: 春告げる鴬、空泳ぐ吉兆 (任務)
- ↑ 任務: 四方山話
- ↑ 6.0 6.1 任務: 心地よき夢
- ↑ 閑雲の元素爆発: 夕集の竹星
- ↑ イベント対話: 漱玉奇巧虫相撲大玄境/ストーリー漱玉奇巧虫相撲大玄境
- ↑ 閑雲のボイス: 閑雲を知る・4
- ↑ 任務: 風光を描き、雲海に願いを (任務)
- ↑ 凝光のボイス: 閑雲について…
- ↑ 閑雲のボイス: 嘉明について…
ナビゲーション
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