原神 Wiki
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沈玉の谷「工芸品組合」に無くてはならない人物。籐編みで様々な工芸品を作ることに長けている。持ち前の明るさは周りの人々を元気にしてくれる。

—公式サイトより抜粋[1]

性格

沈玉の谷出身の籐編み職人。端正な面持ちがすっきりとした印象を与える、泉のように瑞々しい少女。

—ゲーム内のキャラクターステータスとプロフィールページの紹介文

思いやりがあり、親切である。藍硯は山の泉のような活気を体現している。余暇には都市伝説や迷信、民間伝承について学ぶのが好きだ。

容姿

藍硯は色白で、中背の女性モデルを使っている。ふくらはぎまでの長さの黒髪で、前髪に小さなティール色の筋がある。瞳の色は黒で、紫、橄欖色、緑のハイライトが入っている。

公式紹介

藍硯はまだ若いけど、籐編みの経験は十年以上だから、相当なもんだぜ!オレ小さい頃、ふざけすぎて家の籐カゴをぶっ壊しちゃったんだ。でも、そん時ちょうど、藍硯と藍硯のじいちゃんがオレんちの風水を見に来ててさ。ついでにささっと直してくれたんだ!マジで感謝してるぜ、藍硯には。藍硯がいなかったら、また大目玉食らってたもんな。ハハッ!

「藍硯さん、いますか?おばあちゃんがくれた籐の椅子が壊れちゃって。こんなに古いもの直せるの、藍硯さんしかいないから…」

「藍硯先生がなにやら不思議な術をお持ちだと耳にしましてね。今日はその籐人形についてお願いが…」

「藍硯ねえちゃん、次はいつフワフワヤギとごっこ遊びできるの?」

沈玉の谷の人々は、よく藍硯の家を訪れる。たいてい藍硯には会えないが、彼女に出した依頼が断られることはない。「来たるは皆これ客人なり」という考えを持つ藍硯の母が、集まってきた人々をもてなしてくれている——「本当にごめんね。あの子ったら、また山に行っちゃってて…お茶でも飲んでいって。あの子が帰ってきたら、伝えとくわ。」

川で水遊びをし、森で籐を採り、動物たちと遊び、木に腰かけて籐を編む…幼い頃から山で遊ぶのが好きだった藍硯は、家と山を燕のように軽やかに行き来する。彼女が今どこにいるのかを把握することは、家族にも難しい。

もし本当に急ぎの用事があるならば、山で運を試してみるといい。歌が聞こえる方へ、あるいは銀の装飾品が立てる音の方へ歩いてみれば、楽しく遊んでいる藍硯が見つかるかもしれない。もし、遠くから彼女を見つけたら、すぐに呼び止めよう。驚いて逃げてしまうかも、と心配する必要は無い。藍硯はきっと笑顔で迎えてくれるだろう。

「どうしたの?慌てないで、まずお水飲んで落ち着いて…ほら、私の飲んでいいよ!」

キャラクターストーリー

キャラクター詳細

沈玉の谷の人々は、家具を調達するとき、精巧に造られた木の家具のほか、地元の籐編み職人が作った籐製のものを選ぶことが出来る。

格調高くすっきりとした雰囲気を持つ籐家具は、悪くない選択肢だ。

璃月港から仕入れる絹織物は、確かに美しい。しかし、自分たちで染めた布は丈夫で長持ちするし、模様や色合いにも親しみが感じられる。

銀を打ったり、玉を彫ったりする技術も、沈玉の谷の職人たちの得意とするところだ。璃月港の老舗宝石店「明星斎」は定期的に沈玉の谷へ人を遣り、品物を吟味する。

籐編み、布の染色、銀や玉の彫刻…その他にも、数多くの技術に優れた職人たちの多くは、沈玉の谷の出身である。まさに「匠の技」という言葉が相応しい。

藍硯は、「沈玉の谷工芸品組合」の籐編み職人の一人だ。

静かな山の中、碧い水と古い茶樹の間で道に迷ったとき、銀の装飾を身につけた笑顔の愛らしい少女に出会ったなら、それは籐を採りに行く藍硯かもしれない。

そんなときは安心して道を尋ねるといいだろう。きっと彼女は親切に、沈玉の谷を包む山霧の中からあなたを連れ出し、白いレンガと灰色の瓦が美しい小さな町「翹英荘」へと導いてくれるはずだ。

キャラクターストーリー1

好感度Lv. 2


沈玉の谷は昔から「人材輩出の地」と謂われているが、中でも翹英荘出身の優秀な職人は多い。

長きに渡って共に生活し、働いてきた人々は、集団利益を確保するために沈玉の谷で工芸品組合を結成した。さらに、折に触れて組合の名前を出し、故郷の名声を高めるために尽くしている。

また組合員は仕事上だけでなく、日常生活においても助け合う間柄だ。

そんな職人たちが集う組合の中で、こと籐編みに関しては、藍硯の腕が一番であると皆が口を揃えて言う。さらに、藍硯は若年ながら、籐編みが巧いだけでなく、奇門法術にも詳しい。

「技は神に通ず」——ベテランの職人たちは、この言葉を信じている。極限まで技術を磨き上げた者は、神の領域に触れられるという意味だ。そのため、神の目を持ち、奇門法術にも多少の心得がある藍硯は、彼らにとっては驚くべき若者なのである。

しかし、当の本人はそのようには思っていないようだ。「私はただ籐編みが好きなだけだから」と、褒められるたびに照れながら説明する。

かつて、彼女の名声を聞きつけて璃月港からとある商人がやってきた。極めて低姿勢なその男は、謝礼を手に、籐編みの達人「藍硯」に新居の籐家具を作ってほしいと頼みに来たのだった。

組合で藍硯を待っていた彼は、無愛想で堅苦しい人と会うことになるのだろうと思っていた。しかし、扉の向こうから現れたのは、澄んだ眼差しを持つ親しみ溢れる少女だった。

彼女は嬉しそうに組合の全員と軽く挨拶をして回った。その態度には傲慢さなど微塵も感じられず、商人が欲しいものについて話すと、「任せて!」と頷いた——まるでお茶を一杯淹れるだけのことのように、あっさりと。そして、そのまま籠を背負い、籐を採りに山へと入って行った。

組合の支配人は商人の肩を叩いて言った。「うちの藍硯はさっぱりした子だから、そうかしこまらなくてもいい。できると言ったらできるさ。さあ、お菓子でも食べて待っていよう。」

キャラクターストーリー2

好感度Lv. 3


藍硯にとって籐編みは難しいことではない。

まずは、十分な数の籐を集めることだ。

早朝は山の日差しが一番きれいな時間で、鳥の中には、太陽が昇ってから鳴き始めるものもいる。藍硯はいつも大体、このくらいの時間に竹籠と鎌を持って山に入る。

籐は湿度の高い環境で育つ。日光を好むものもあれば、暗闇を好むものもある——人の性格のように様々だ。

籐にはいくつかの種類があり、それぞれ異なるものに使われる。例えば屏風を作るなら、硬い籐が必要だ。そんな時は、古くからある森の中に探しに行く。高く育った木に絡みついた籐は、より力強いのだ。

一方、花かごを作るのに必要なのは柔らかい籐だ。それらは水辺へ探しに行く。水辺の籐は無数の柔らかな枝を伸ばして、地面に薄い網を張っている。しなやかで、曲げやすく折れにくい材だ。

採集が終われば、家に帰って枝を処理する。

籐の芯と皮を取った籐の枝で基本構造を作った後、籐の皮を編み込んで全体の形を整えるのだが、その工程に入る前に、洗って乾かしておかねばならない。

藍硯は大きな槽に入れられた籐を、歌いながら混ぜるのが好きだ。混ぜ終わったら一束ずつ取り出し、庭に干していく。時には両親も手伝いに来て、世間話をしながら一緒に干す。一番賑やかで、単純な過程だ。

そうして下準備が出来たら、ようやく最も重要な、編む工程に入る。

ここでは高度な集中力が求められる。籐を縦に横に織りなしていくと、形を持たなかったものが、手の中で物として完成されていく。

藍硯はそれらを単なる作品ではなく、自らの手で生み出した新たな命だと考えている。

完成品はどれも同じようなもので、全く区別がつかないが、彼女にはその違いがわかる。どこに力を入れ、どの面から編んでいったのか——心弾ませながら編んだものや落ち着いた気分で編んだもの。その全てが、この新たな命にそれぞれの性格を吹き込んでいるのだ。

籐を編む間は、雑談に興じることもなく、編むことに専念する。近所の犬や猫も、飛んで行くツバメですらも、藍硯の注意を逸らすことはできない。馴染みの山に道具と材料を持っていき、頂上で静かに編むこともある。

山の花や鳥、魚、虫は自由奔放だ。家族のように、静かな空間を与えてくれはしない。

一番やんちゃなのは子ギツネだ。好奇心旺盛で、藍硯の作業を覗きに来てはあちこち嗅ぎまわる。持ってきた瓶や缶を倒されてしまい、中のニスがあちこちに飛び散ったこともある。それは本来、防水のために籐製品に塗るものなのだが、それが全部子ギツネの足についてしまった。

驚いた子ギツネたちは、慌てた様子で編んだばかりの花かごを踏んづけて、その表面にキラキラとした足跡を残した。野生の趣あふれる、藍硯が一番気に入っている作品だ。

単純で面白い籐編みは、藍硯の人生で最も楽しいことの一つでもある。

キャラクターストーリー3

好感度Lv. 4


天衡山を道場とする方士のように、奇門法術を得意とする藍氏一族は、沈玉の谷に住んでいる。

術法の中には籐人形を利用するものがあるため、藍硯の一族は籐編みの技術を重んじている。とはいえ、この術法を重く扱う宗家の籐編み師たちは、あくまで籐編みを手段としか考えていない。ところが、藍硯は違う。籐編みこそが彼女の目的であり、術法は遊びなのである。

幼い頃は本家の親戚に習って術法の古典を覚えたが、その理解は表面的なものに留まり、長年修行を重ねてきた人には及ばない。だからこそ術師を名乗ってはいないのだが、それでも組合では興味を持った職人が、邪気祓いや悪運の退治をしてくれないかと藍硯に尋ねてくることがある。

何度も尋ねられるので、藍硯も困り果ててしまった。

分家出身の藍硯は、陰陽秘術を扱う藍家のイメージには当てはまらない。藍硯が身につけているもので、唯一藍家を表す象徴は、髪につけている銀の装飾品——「銀翎翦玉玄鳥」だ。

これは代々受け継がれてきた宝物で、一族と璃月の歴史上の人物「八奇」の関係を象徴している。

「八奇」とは、かつて魔神桃都と戦った八英雄のことだ。そのうち、銀翎翦玉玄鳥、朱赤引火冥蝶、金目乗黄月駒はまとめて「桃都三妖」と呼ばれている。

一方、万象風角霊官と無妄童子、雲来釣爺の三人は「帰蔵三隠」と呼ばれる。連山二賢を含めたこの五人は、みな普通の人間だ。

「銀翎翦玉玄鳥」と「万象風角霊官」の間には深い繋がりがある。後者もたいそうな人物であり、藍氏一門の術法はすべて彼から受け継がれた。

この銀の装飾品は、まさに先祖たちが一族の来歴を伝えるために残したものなのである。

藍硯は八奇の物語をよく知っており、それを元にした璃月劇もよく鑑賞してきた。しかし、彼女にとって、この物語は重苦しいものではない。

先人が後の世代のために尽力したという歴史は、璃月の各地でみられる。そのほとんどは時と共に、風となって消え、あるいは人々の生活に溶け込み、故郷の記憶の一部となった。

しかし——そのような物語があったからこそ、藍硯のような若者たちは、沈玉の谷の美しい山野で楽しく歌うことができるのだ。

キャラクターストーリー4

好感度Lv. 5


海灯祭の時期になると、璃月港の総務司はとても忙しくなる。遊楽会に公演…様々な準備に人手が必要なのだ。

忙しい役人たちは、一年で最も重要なこの祭りのため、璃月各地に招待を出す。力を貸してくれる、有能な人材を集めるためだ。

沈玉の谷工芸品組合も、毎年海灯祭を手伝ってきた。今年、総務司から招待を受けたのは藍硯だ。

沈玉の谷で育った藍硯は、滅多に山を下りることがなかった。たまに下りる時はいつも祖父と一緒だったので、今回は初めての一人旅だ。

家具の製作を頼みに来る多くの客と同じく、総務司の役人たちも、この工匠が美しい少女であったことに驚いた。

藍硯は総務司から提供される食事と宿を「初めてこんな遠い場所に来たから、一人で回ってみたいの」と断った。そして璃月港の街を自由に歩き回り、様々な人と交流した。

最初に口にした食べ物は、万民堂の水煮魚だった。あまりの辛さに、水をごくごく飲んだ。

そうして一日目は、チ虎岩を存分に歩き回り、夜の璃月港の喧噪を聴きながら眠りについたのだった。

最初に話しかけた人は、層岩巨淵から帰還した兵士だった。迷った藍硯に道を教えてくれたその人は、藍硯が沈玉の谷から来たと聞くと、層岩巨淵の赤い山並みについて話し、琴をかき鳴らして雄大な曲を披露してくれた。

「世界って広い」——藍硯はそう思った。

璃月の中だけでも、様々な景色や文化がある——沈玉の谷の水は澄みきっていて、景色も美しい。璃月港の街並みは色鮮やかで、一年中灯りを絶やさない。層岩巨淵の空と山は広大で、想像力をかきたてる。まして、璃月の外に出たならば…そこにはきっともっと広い世界があるはずだ。

もっとたくさんの景色を見て、沈玉の谷の籐で、その美しさを心の中に編み込んでみたい。彼女は生まれて初めて、心の底からそう願った。

キャラクターストーリー5

好感度Lv. 6


藍硯はいつもニコニコしており、口角がきゅっと上がっている。親友に対しても口を尖らせたり、涙を流したりしている姿はほとんど見かけない。

もちろん、不愉快な気持ちになることもないわけではないが、そういう場面は滅多にない。通りすがりの動物とたわむれ、駄々をこねる子羊に足を頭突きされたり、ふわふわな子犬に甘噛みされたりしているうちに、心の中につっかえていた石ころなど、どこかに消えてしまうのだ。

彼女のモットーは、「悲しいことばかり考えて、子羊や子犬、子猫、それからツバメにキツネ、リスたちと一緒に遊ぶ時間を無駄にしないこと」。

大抵は、茶畑の中を散歩したり、動物と遊んだりしているうちに、すぐに元気になるものだ。

それでも、どうしても気分が晴れない時は、泳ぎに行くしかない。

翹英荘の外、霊濛山の東側——藍硯は大きさを問わず、あらゆる水の中を泳いできた。彼女の手を通り抜けたことのない池の水はなく、彼女の顔を映したことのない泉の水面はない。

黒髪が澄んだ池の中を広がり、小さな魚が素足を啄む。穏やかに流れる水が彼女の身体を撫でていき、差し込む光の筋は、水底に煌めく影を作る。

藍硯は時折、蒼に包まれた夢を見る。その中で彼女は、いつものように平和に暮らしている。

たとえば——朝目覚めて、まずはお茶を一杯飲む。いかだを漕ぐ時も、いつものように歌を歌う。住んでいるのは、今と同じ白い壁と灰色の瓦で出来た家。夢の中でも籐を編み、さらに編み続けると、走ってきた子犬に手を舐められて、そこで目が覚めるのだ。

藍硯は沈玉の谷の子だ。沈玉の谷の者たちは、この地の山水のように、純粋で清らかな心を持つ。

彼女は今の暮らしに不満がない。だから、夢に対する未練もない。

遠い色とりどりの光が、彼女を惹きつける。まるで、蝶が森の鹿を惹きつけるように。しかし、一時の好奇心で青々とした山から離れた鹿も、やがては元の場所に戻って草を食む。

どこを旅していようと、藍硯はいつか必ず沈玉の谷に戻ってくる。

どんなに美しい夢も、焙じたばかりのお茶の香りには敵わず、どんなに遠い幻想も、山霧に包まれた懸練山ほどは心を打たない。だから目が覚めた時点で、夢は終わりなのだ。

水辺で髪を絞って乾かし、服を身に纏い、腕に銀の腕輪、足に銀のリボン、首に銀の首飾り、耳に銀の鈴をつける。そろそろ家に帰る時間だ。

全身にまとった銀の装飾は家族からの贈り物だ。歩く度に鳴る澄んだ音色は、まるで山の歌のよう——彼女の行く先々で、歌が鳴り響く。

池で泳ぐのは危険だと、祖父には常日頃からしつこく言い聞かせられている。今回もこのことが知れれば、また叱責を受けるだろう——今度からは、友達と行ったほうがいいかもしれない。

そんなことよりも大事なのは、今日の夕飯が仔鳩の茶葉燻製だということだ。

『燕の歌』

好感度Lv. 4


「ポカポカお日さま巣作りだ、ゴロゴロ響いて逃げ込んだ~♪」

「地獄の道は歩けない!助けておくれ、ツバメさん~♪」

これは藍硯が教えてくれた昔の迷信の一つだ。ツバメに優しくすると、死ぬ直前に桃都の地にツバメが飛んできて、代わりに死を受け入れてくれるのだという。彼女はこうも付け足した。逆にツバメに優しくしなかった場合、死に至る災いを招くことになるのだと…これは、彼女の祖父が教えてくれたそうだ。

少しの過ちで命を落とすというのは、些か大げさだ。これについては、生き物への慈しみの心を大切にせよという教訓であると取ればいいだろう。

昔の迷信は、天気のように掴みどころがない。例えば、夜に爪を切ってはいけない、渡し箸はいけないといったものだ。さらには、その年の最初に摘んだ茶葉を子供に飲ませてはいけない…というものまであると云う。

実際、ツバメを守るというのは沈玉の谷の住民の間に広く伝わる迷信だが、ほとんどの若者はただの童謡としか思っておらず、子供をあやす時くらいにしか歌わない。

しかし、藍氏一族には、これを厳守する不文律がある。ツバメが巣を作りに来たら、絶対に追い払ってはいけない。

「ちょっと面倒だなって思うこともあったけど、ツバメたちと仲良くなってからは、籐編みをしてる時に肩の上に飛び乗ってくれるようになったんだよ」

彼女がこのことを教えてくれたのは、一緒に宝玦の口でいかだに乗っていた時だ。いつものように泊溯は船歌を歌っており、穏やかな風が吹く中、ペリカンが船尾で眠っていた。

藍硯の黒髪に光る銀のツバメが、日差しのもとで彼女の瞳のように光り輝く。

藍氏のツバメを守る伝統は、彼らの祖先と「銀翎翦玉玄鳥」との関係と関わりがあるのだろうか——ツバメを見ながら、遠い昔の時代に思いを馳せた。

ぼーっとしているところに、藍硯が近づいてきて、鼻をちょんとつついてきた。

夢から覚めたように、はっと目を開けると、そこには彼女の笑顔があった。そう遠くないところに埠頭が見えている。いかだはもうすぐ、岸に着くようだ。

神の目

好感度Lv. 6


ほとんどの手芸と同じように、籐編みも頭より手足に頼る仕事である。

形を決めた後は、心を落ち着かせ、両手で丁寧に一つ一つの編み目を編んでいく。長い練習を経て、編み方の技法は頭の中に蓄積され、「記憶」となって両手に染みついている。

藍硯の心も、編むうちに澄み渡っていき、洗練されていく。

藍硯は籐編み職人だ。太陽や月を追いかけるような壮大な理想を抱いたことなどないし、当然、武侠小説に出てくるような「隠棲する奇才」というわけでもない。

その生活は至ってシンプルで素朴なものだ。

籐を編む時、両手は日々の記憶を辿り、慣れた手つきで細かい模様を編み出していく。

その間、心も決して休んではいない。心の中では、山の霧や石崖から這って下りてくる籐、裸足で踏むとふかふかの落ち葉などを思い浮かべているのだ。

沈玉の谷や大自然の中にある家を思い浮かべると、手元の籐も自然と柔らかくなる。

素晴らしいものを全て自分の手で編み出し、思い出を永遠に作品に留まらせることができればと藍硯は願う。心が温かく、優しさに満ち溢れているからか、彼女の編んだ物はいつも素朴で温かい雰囲気を持つ。

そして、編んでいる時には、猫や犬、山鳥やリスなどがより一層懐いてくるのだ。

天の神様も、藍硯が編む籐を見たがるはずじゃ。」藍硯の祖父は昔、自慢げに彼女を褒めた。

藍硯が籐を編むところを神が見たことがあるのかどうかは、誰にも分からない。しかし藍硯は、この美しい山水と人々が安心して暮らせる場所を守るために、自らの力を注いでくれる神々ならば、きっと人間が心を込めて編んだ作品も、その中にある大切な思いも、称賛してくれるだろうと思っている。

だから、持っていた籐のカゴからキラキラした神の目が出てきた時も、まったく驚きはしなかった。彼女はただ、それを手に取って、嬉しげに籐を摘みに行ったのだった。

名刺の飾り紋

藍硯・銀燕
取得:
藍硯好感度がLv.10に到達後獲得。
記述:
清らかな雨と共に燕が訪れ、冬の憂いを拭い去る。

命ノ星座

任務とイベント

キャラお試し

腕試しイベント

キャラクターの紹介

キャラボイス

キャラクターボイス

メール


履歴

豆知識

  • 藍硯のキャラクターデザインと職業は、ミャオ族の文化にインスパイアされているのかもしれない。この中華民族の女性は、多くの銀のアクセサリーを身につけ、籐編みを得意とすることで知られている。
  • 藍硯は、羽生田千鶴ウィツィリンと同じ中国語の声優、Liu Shisiを担当している。

語源

  • Lánは「青」、 Yànは「硯」を意味する。

その他の言語

キャラ称号: 春を編む翦玉

言語正式名称
日本語春を編む翦玉
Haru wo Amu Sengyoku[!][!]
中国語
(簡体字)
翦玉编春
Jiǎnyù Biānchūn
中国語
(繁体字)
翦玉編春
Jiǎnyù Biānchūn
英語Spring Woven From Jade
韓国語옥으로 엮은
Og-euro Yeokkeun Bom
スペイン語La Tejedora Jadeprimaveral
フランス語Printemps tressé de jade
ロシア語Нефритовая весна
Nefritovaya vesna
タイ語หยกงามทอวสันต์
ベトナム語Cắt Ngọc Đan Xuân
ドイツ語Aus Jade geflochtener Frühling
インドネシア語Spring Woven From Jade
ポルトガル語Jade Primaveril
トルコ語Yeşimlerle Bezeli Bahar
イタリア語Intreccio di giada primaverile

脚注

  1. 原神公式サイト: 藍硯

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