説明[]
ジンニーだけが嘆く過去、赤砂の主は愛する相手のために霊廟を建てた。
砂の底に埋もれた晶石を源に、ジンニーの力を頼りに、時さえも留まってくれるオアシスを作った。
千百年もの時が経っても、砂漠を流浪する部族たちの間では「永遠のオアシス」の伝説が語り継がれている。
遊牧民は言う。それは枯れず、老いぬオアシスであり——永遠に眠る花神に統治されていたのだと。
遊牧民は言う。最後のジンニーの母フェリギスが、あのオアシスの大きな扉を守っているのだと。
千年も変わらぬ優しさで、来たる凡人の一人ひとりを祝福する。良民だろうと悪人だろうと…
タニット、ウッザ、シムティなどの部族の歴代の主母は、みな「花神の娘」を自称する。
信仰を基準に、血縁を絆に、そして幻想のパティサラの園圃を頼りにして…
互いに分裂し、生きるために抗う砂漠の部族は、枯れぬ泉と尽きぬ知識を追い求めていた。
彼らの神が残した預言の通り、文明が悲惨に潰えた後も、凡人は相変わらずしたたかに生き残った…
たとえ部族が神の導きを失っても、すでに死んだ神によって団結しなければならなくても。
涙も尽きた塩の砂漠は凡人の足を止めることなく、「永遠のオアシス」の限りない虚言も部族の探索を止めることはなかった。
「我が王よ…なぜ砂丘の流れを止めるよう命じたの?なぜ流れる風に、止むようにと呼びかけたの?」
「この時計のように砂晶が固まってしまえば、存在する意味もなくなるでしょう?」
「『永遠』は楽園などではないわ…むしろ分解も再生もできない、取れない汚れ。」
「花のように咲いて、花のように消滅する。そうして『死』の悩みを持たぬまま、花の季節によみがえる。」
あの時三人の仲間たちが交わした他愛もない会話は、千百年後の砂漠にも風と共に漂っている…
遠い砂漠のどこかで時を止めたオアシス——部族の心には、今もそんな空想が在る。
そして、根のなき部族は流れる砂丘と共に、生と死の循環を繰り返すのだ…
その他の言語[]
言語 | 正式名称 |
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日本語 | 凝結の刹那 Gyouketsu no Setsuna |
中国語 (簡体字) | 凝结的时刻 Níngjié de Shíkè |
中国語 (繁体字) | 凝結的時刻 Níngjié de Shíkè |
英語 | A Moment Congealed |
韓国語 | 엉겨 붙은 찰나 Eonggyeo Buteon Challa |
スペイン語 | Tiempo Estancado |
フランス語 | Instant figé |
ロシア語 | Застывшее мгновение Zastyvsheye mgnoveniye |
タイ語 | A Moment Congealed |
ベトナム語 | Thời Khắc Ngưng Kết |
ドイツ語 | Geronnener Moment |
インドネシア語 | A Moment Congealed |
ポルトガル語 | Momento da Condensação |
トルコ語 | Zamanda Donmuş Bir An |
イタリア語 | Coagulo di un istante |