その手に握る剣でフォンテーヌ廷の「正義」を守る、「最強」を冠する決闘代理人。
—公式サイトより抜粋[1]
性格
その手に握る剣でフォンテーヌ廷の「正義」を守る、無敗の決闘代理人。
—ゲーム内のキャラクターステータスとプロフィールページの紹介文
(To be added.)
容姿
クロリンデは背の高い女性モデルを起用している。明るい青の筋が入った濃い青紫色のロングヘアを低い位置でポニーテールにしており、髪の一部が右目を部分的に覆い、明るい紫色の瞳をしている。
公式紹介
…一言アドバイスさせてもらうよ。君が悪事を働いたという動かぬ証拠がある。反論の余地はないだろう。名声を守りたければ、まず罪を償って、それから善行を重ねることだ…決闘で乗り切ろうなどと小賢しいマネはよせ。なにせ相手はあのクロリンデだ!ルキナの泉に誓って言うが…彼女と決闘すれば、罪を認める気力さえ残らないぞ!
—ある決闘の前夜、容疑を否認した大商人の元に届いた手紙
賑やかなフォンテーヌ廷では、毎日のように様々な揉め事が起こる。
ある劇作家が、自分の文体を真似て書き物をしている熱狂的な読者がいると訴えた——「ペンネームまで似たものをつけていて、新聞社でさえ混同するほどですよ!」
ある商人は、同業者が悪質な競争戦略を仕掛けてきていると主張した——「あいつときたら、商品の値段をしきりに変えて…しかも、わざと真向かいに店舗を構えたんだ…」
このような揉め事は、大方すぐに駆けつけた警察隊員によって仲裁される。だが、わざと事を荒立て名を売ろうとする、小賢しい連中も一部存在した。裁判沙汰となり——もし代理決闘を申し込むことができれば、もっと有名になれる、という目論見だ。
しかし、そんな彼らにもし親切な誰かさんが「ここ最近の『代理決闘』は、クロリンデさんが務めているらしいよ」と告げれば…
一瞬にして出鼻はくじかれ、その傍若無人な態度は勢いを失い、首を締められた紫金オオズグロカモメよろしく、言葉に詰まってしまうだろう。
「最強」を冠する、その決闘代理人の名を知らぬ者はいない。
正義の仮面を被った卑劣な言動も、隙を狙って私腹を肥やそうとする企みも、クロリンデの剣先の前では真実が暴かれる。「代理決闘」において、彼女が敗れたことは一度たりともない。
「…オホン。まぁ、よく考えたら、そこまでする必要もなかったか…」
身から出た錆によって危うく足をすくわれそうになった彼は、小手先の知恵を引っ込め、慌てた様子でその場を去っていく。
そうして、下心から生まれかけた争いは、静かに決着を迎えるのである。
キャラクターストーリー
キャラクター詳細
賑やかなフォンテーヌでは、毎日のように様々なトラブルが起きている。
あるパティシエがよその店を責め立てた——「レシピを盗んだ上に、本当は乾燥したバブルオレンジの皮を使うところをミントに変え、私とそのスイーツの尊厳を大きく傷つけた」。またある劇作家が、自分の文体を真似て書き物をしている熱狂的な読者がいると訴えた——「ペンネームまで似たものをつけていて、新聞社でさえ混同するほどですよ!」。そしてある商人は、同業者が悪質な競争戦略を仕掛けてきていると主張した——「あいつときたら、商品の値段をしきりに変えて…しかも、わざと真向かいに店舗を構えたんだ…」。
大半の人が自分こそ正しいと主張する。そして周りの人に絶えず訴えかけ、味方に引き込み、応援してくれることを期待するのだ。
このようなトラブルは、大方すぐに駆けつけた警察隊員や共律官によって仲裁される。しかし、時たま下心のある人間がこれを機に自身の勢いを増そうと企むこともある。
「法廷で訴えてやる!」と、そう大声で叫ぶのだ。事態がそこまで進むと理性よりも感情が勝ってしまい、両者はどちらも譲らず、何が何でもすぐさま裁判を行おうとする。
ところが、仲裁をとっくに諦めた共律官がやれやれといった感じで口を開くと状況は一変する。
「分かった。告訴するというのなら、その権利を尊重しよう。ただ、そのために必要な準備として…」
「…審判が下った後、結果に不服があれば『代理決闘』を申請することもできる」
「ここ最近の『代理決闘』は、クロリンデさんが務めているらしいよ」…
クロリンデの名前が出た瞬間、言い争いはピタリとやむ。
この不敗の決闘代理人の名は誰もが知るところ。正義の仮面を被った卑劣な言動も、隙を狙って私腹を肥やそうとする企みも、クロリンデの剣先の前では真実が暴かれる。「代理決闘」において、彼女が敗れたことは一度たりともない。
「…オホン。まぁ、よく考えたら、そこまでする必要もなかったか…」
別の意図を秘めた一般人の紛争は、こうしてひとまず幕を下ろした。共律官はやましい考えを抱いた二人の商人が去るのを見届けながら、まだ状況を理解できずにいる若い同僚の肩を叩きながら笑う。
「見てみろ、剣が持つ説得力はこうも口を上回るんだ」
キャラクターストーリー1
好感度Lv. 2
不幸にも決闘の場でクロリンデと一戦を交えることになった人、観客席でクロリンデの決闘を観戦したことのある人——彼らが口を揃えて「クロリンデに会おうものなら即刻判決を受け入れるべし」と語るのは笑い話などではない。
決闘開始一分と経たずに敗北を喫した人たちを見れば分かる。ある女性は事前に入念な準備をし、布で自分の手と剣を固く縛り付けたが…クロリンデによって布だけがきれいに断ち切られ、武器は裁縫針のごとく軽々と弾き飛ばされた。次に、切羽詰まって体中にありとあらゆる道具を仕込んだ紳士勢——決して一人や二人ではない——は、帽子に銃を仕込み、靴に穴を開けてナイフを隠し、袖には粉薬の入った瓶を隠し持っていたが…手の内を使い果たしたところで結局は例外なくクロリンデに敗れ、おまけに「法廷冒涜」の罪にも問われた始末だ。言うまでもないことだが、窮地に陥った結果、できる限り根回しして自分を被害者に仕立て上げ、市民の同情を買おうとした者も…どのみち決闘では負ける。偽りの鞘に収められた剣で斬れるものなど何もないのだ。
とはいえ、無様な姿を晒して敗北する滑稽な役者たちでも役に立つことはある。彼らが反面教師となってくれるお陰で、観客は「正々堂々と決闘に臨む善人」や「筋の通った『正義』を訴える人」を見極めることができるのだ。結局は負けたとしても、そのような人物の声には人々も耳を傾けようとする——その人は固い信念を抱き、信念のために剣を抜く勇気を持ち合わせているからだ。
かような人と対峙する時のクロリンデは攻勢をやや弱め、手加減する様子も見られるという。近くで見ていた観客はこう語る。「誓ってもいい、クロリンデがニヤリと笑みをこぼすのを見た。きっと相手を認めたサインだろう。信念を持つ者を相手にしてこそ『代理決闘』の意義があるのだから…」。
しかし当の本人は、決闘が観客の心をどれほど動かすか、観客にどのような感情を抱かせるかという点について少しも興味がない。
決闘代理人クロリンデにとっては、公平な決闘を行うこと、勝敗を決めること、道理を明確にすることが代理決闘の意義なのだ。
キャラクターストーリー2
好感度Lv. 3
決闘時のクロリンデの姿は多くの者を魅了してきた。
そういう「熱心」な市民は彼女を様々な角度から事細かに分析しようとする。
剣術の由来は?先祖代々伝承されてきたものなのか、それともたまたま身に付けたものなのか?まさか彼女は滅びた王国の遺児で、卓越した剣の腕もそこで受け継がれたものなんじゃ?
彼女は決闘前、毎回「清めの儀式」を行い剣を清めるという。果たして何で清めるのか?ルキナの泉から汲んできた極めて純粋な水を使うのだろうか?それとも特別な薬剤の入った洗剤だろうか?それとも…自分と武器との絆を深めるために自らの血を…混ぜて使う?
いやいや、違う。「儀式」では長剣を洗うのではなく、剣術の達人の魂をクロリンデの元に降臨させるのだ。だから彼女はここまで強くて負け知らずなんだ!
瞬く間にして、この不敗の決闘代理人には過剰といえるドラマティックなイメージが貼りつき、彼女の物語に対する市民——主に記者たち——の好奇心はピークに達した。
法廷は施設入口の草むらや花壇の後ろに身を隠す記者たちに耐え兼ね、ついに彼らを集めて正式に告げた。
「クロリンデ女史および全ての決闘代理人が戦いの際に使用する武器はごく一般的なものであり、噂にあるような荒唐無稽なものではない…」
ところが記者たちは興奮し、この話を少しも信じない。
「デマが悪影響を及ぼすようなら、法廷はそれを流がし、広める者を正式に起訴する…」
記者たちは鼻で笑い、写真機のシャッター音も未だ止まない。
「…本審判の決闘代理人をクロリンデ女史とする」
それを聞いた記者たちはスッと大人しくなった。
そして、この茶番劇に参加させられたクロリンデ自身がすぐそばで頷き、こう言う。
「私の責務だ」
こうしてクロリンデに関する根も葉もない噂は一掃された。そのデマの跡は、今も脚本や小説の中にだけ影を残している。
それらを書いた脚本家、小説家は口を揃えて「デマから着想を得たわけではない」と断固否定しているようだ。
何が何でも絶対にそんなことはない!と…
キャラクターストーリー3
好感度Lv. 4
実際のところ、クロリンデは得体の知れない奇怪な力などとは何の関係もない。
この決闘代理人の強さの源は、かつてフォンテーヌの大地で不穏な影を追いかけていた「ファントムハンター」にある。
伝説では、フォンテーヌ建国当初に「黄金の狩人」を自称する英雄が、フォンテーヌの平穏を脅かす魔物を倒すべく「ファントムハンター」を創設したとある。さらには「純水騎士」の末裔を含む英雄たちを招集し、魔物と悪党の退治に奔走し、数々の英雄伝説を残したと言われる。やがてフォンテーヌ全土に平和が訪れると「ファントムハンター」の名も聞かなくなっていった。
今のフォンテーヌ人が「ファントムハンター」を話題にすることはあっても、大概は舞台劇や小説で耳にする「ファントムハンターの誓い」くらいだ。
「ここより、燭影の帷を通る」
「ここより、永夜の危険に迫る」
「白昼の誓いを忘れるな」
「涙と命、仁愛を心に刻め」
「やがて夜明けは訪れる」
「故に——希望を捨ててはならない」
大多数のフォンテーヌ人にとって「ファントムハンター」にまつわるあれこれはドラマ性に富んだ「伝説」にすぎない。
しかしクロリンデからすると、「ファントムハンター」の事跡も誓いも、実際に存在し「受け継がれている」ものなのだ。
師であるファントムハンターのペトロニラから彼女が最初に学んだのは、ファントムハンターが魔物を斬り殺すときに用いる剣術——できる限り獲物に近づき、その急所を最速で突く——だった。その訓練のため、クロリンデは回転する柱がびっしりと並んだ部屋に放り込まれた。どの柱にも大量の木剣が差し込まれていて、その先に袋が巻き付けられていた。
「中身はキャンディかもしれないし、はたまた砂鉄かもしれない。お前の指導のために抜け落ちた私の髪が入っている可能性もある」
「袋を斬りつけて破いてもいいし、避けてもいい。どうするかはお前次第」
「確かランチは済ませてあったね?…ではディナーの時間まで続けなさい。食事する元気はできるだけ残しておくように。用意——始め!」
こういった具合で、クロリンデはさらにファントムハンターの射撃術、追跡術、偽装術、歩き方を学び…そして同業者と出くわした際に誤ってケガすることがないよう、素早く身分を明かす術も学んだ。
…しかし訓練で経験した苦しみを彼女が他人に話したことは一度もない。今の彼女はあくまで法廷の決闘代理人であり、数百年前の「ファントムハンター」とは違うのだ。
自身の選択については、何も告げずに突然いなくなった師匠も理解してくれるだろうと信じている。ファントムハンターの剣は凶悪な魔物を退治し、フォンテーヌの平和と安寧を維持するためにあった。ならば今、同じ剣で無法者の悪党を成敗するのは当然のことだろう。
師匠に異を立てる際には、ファントムハンターの流儀で論争することも辞さない。
なにせペトロニラはこう言っていた。クロリンデが自分を打ち負かすことがあれば、その時は喜んで意見を聞いてあげよう、と。
キャラクターストーリー4
好感度Lv. 5
テーブルトークシアター倶楽部のオーナーは初めてクロリンデを見たとき狼狽えた。
三角帽子をかぶり、制服を端正に着こなし、腰から銃と長剣を提げた決闘代理人。その姿を見た彼の脳裏には、かつての過ち——実際は過ちとも言えぬほどの過ち——と、過去に見た代理決闘のことがよぎった。本来なら「いらっしゃいませ」と声をかけるところだが、何を言えばよいか分からない。
何度も考えた末に口から出そうになった言葉が「いらっしゃいませ」ではなく「どうかお許しを」だったのだが、ちょうどその時、後ろからナヴィアが入って来てきた。そして嬉々とした声で彼女は話しかけてきた。
「オーナー、友達が『テーブルトークシアター』をやりたいんだって。どう?何かおもしろそうなシナリオはある?」
「この子、初心者じゃないから、シナリオの出来にはうるさいの。一番おもしろいのを用意してあげてね!」
結局、オーナーの口から「いらっしゃいませ」が出ることはなく、「どうかお許しを」もどうにか避けられた。
「…は、はぁ」
その後、マスターはほぼありったけのシナリオを大慌てで運び出した。遊び方でいえば一番人気の『銅誓紀元』、ストーリーがとりわけ複雑な『スパイラルクロニクル』、至高の名作とされる『オオカミの谷·第三版·拡張ルール二』などなど…
ひとしきりのやり取りの後、クロリンデは「テーブルトークシアター」の常連客となった。店内の他の客も最初は怪訝そうにしていたが、次第に勇気を出してクロリンデを最新のシナリオに誘うようになっていく。期待のまなざしで見つめられた彼女もまたそれに応えた。
その後、この新参者は様々なシナリオで秀でた能力を発揮していった。彼女はどんな些細な糸口も見落とさず、手がかりをつかむタイミングも逃さず、ベストな流れでシナリオを正確に進めていくのだ。
しかもシナリオ内のルールや制度から少しも外れることなく行動するので、ペアを組んだプレイヤーの多くが「クロリンデさんはプレイヤーというよりもゲームマスターだね」と話した。
それを聞いたクロリンデは何も答えず曖昧な笑みを浮かべるだけ。何しろ、以前ナヴィアのためにシナリオの進行役を務め、彼女の突拍子のなさに鍛えられてきたためシナリオの扱いには手慣れているのだ。しかし、皆にそうとは言えない。ナヴィアの時はあまりに長くて複雑なストーリーだった。
とはいえ、テーブルトークシアター倶楽部の罪のないゲームマスターがこれ以上、奇想天外な行動を取るナヴィアの「特訓」を味わわずに済むよう、クロリンデはしばらくプレイヤーとして遊んだ後に再びシナリオの進行役に戻った。それは店のオーナー、客、ナヴィアの全員にとって喜ばしいことだった。
この部屋で「公正さ」を熟知している者といえば、決闘代理人の右に出る者はいないのだから。シナリオを進める際、彼女の「公正さ」はケーキやポテト、バブルオレンジを前にしても揺るがない。
それらスナックやスイーツが誘惑してくると、彼女はルールブックを伏せて置き、悩んでいるプレイヤーに向けてこう言い放つ。「時間ならたっぷりある。よく考えるといい」
あるシナリオが終わった後、共律官の女性が仲間たちと笑いながらこんな話をした。
「クロリンデさんは朝から晩まで代理決闘に関する仕事で忙しくしてるものだと思っていました」
クロリンデはテーブルを片づけつつちょっと考えてから、わずかに首を横に振りこう答えた。
「さすがに夜までは働かないさ」
キャラクターストーリー5
好感度Lv. 6
クロリンデにとって、ファントムハンターも決闘代理人もその職責に違いはない。
「ファントムハンター」は当時フォンテーヌの地を荒らしていた魔物を一掃し、フォンテーヌの平穏を守った。一方「決闘代理人」はフォンテーヌの法律と規則を象徴しており、網の目をくぐろうとする悪党を処罰する。そして自身の名誉を守りたい者には公正な決闘の場を設け、訴える機会を与えるのだ。
しかし物事に決着がついて魔物や悪党が罰を受けた後、正義のために戦った人は振りかざした剣をどう収めればよいのだろうか?
ペトロニラがこんな話をした。あるファントムハンターは魔物退治に没頭しすぎるあまり、猛威を振るっていた悪が討伐された後、かえって戸惑うことになった——これまでの人生を魔の退治に奉げ戦ってきたが、敵のいなくなった今、自分にはどんな存在意義があるのか?と。長考の末にそれまでと同じ生活を続けることにした彼は、ファントムハンターをひっそりと退き、一人で他の魔物を追い続けた。ペトロニラはそのハンターがどうなったのかについては話さず、ただこう語った。
「鞘を捨てた剣の末路は、良くても錆びついて終わるのみ」
当時まだ幼かったクロリンデは、その話を聞いてポカンとした。そこでペトロニラはコーヒースプーンを持ち上げると、近くの皿に乗っている角砂糖のほうに向けながらこう問いかけた。
「クロリンデ、これが何だか分かる?大事な質問よ、正解すればバブルオレンジジュースをごちそうするわ」
クロリンデはまばたきすると、様子を伺いながら答えた。「角砂糖…?」
「ふぅん、飲み込みは悪くないようね。その答えを覚えておきなさい」。経験豊富なファントムハンターはこう言った。「コーヒースプーンが角砂糖を指している時、注目すべきは角砂糖であってそれを指すスプーンのほうではない」
「ファントムハンターはすべての人の暮らしに平穏を取り戻すべく戦う。この『すべての人』には当然ハンター自身も含まれる」
「平和で満ち足りた暮らしこそ、お前が手に入れなければならない角砂糖よ。一方、『戦い』は角砂糖を取るためのスプーンにすぎない」
「なぜ戦うのかを明確にし、『戦い』そのものが目的になってしまわないようにすること」
「でなければ、スプーンだけ見えて角砂糖の見えない愚か者になってしまうわ。そうなるとこの先、口にするコーヒーはどれも苦くて喉を通らなくなる」
夜の帳が下り、フォンテーヌ廷に最初の明かりがパッと点いた。肩を組み、笑い合う人々が通りを行き交う。
クロリンデはコーヒーの最後の一口を飲み干した。カフェ·リュテスの新作だ。元々、口当たりをよくするために使われていたシロップの代わりに、フレッシュな旬の果汁を使っているらしい。口にすると確かに斬新かつ美味である。
明日は休日だ。よく寝た後は午前中に花を買いに行き、その後フルーツも買いに行くとしよう。そして午後はナヴィアと一緒に「テーブルトークシアター」で最新のシナリオをプレイする…
明日は忙しくなりそうだ。
負け知らずの決闘代理人はフォークを手に取ると、ケーキの最後のひとかけらを口に放り込み、丁寧に味わってから席を立った。
「ファントムハンターの遺したもの」
好感度Lv. 4
クロリンデの服装のトレードマークといえば、彼女の背にひらりと落ちるマントに他ならない。
彼女にとってそのマントは一種の「証」である。
クロリンデが十歳の時、彼女に武芸を教え、生活上の面倒を見ていた師が何も告げずに姿を消した。凄腕のカーレスでさえ、そのファントムハンターの行方を知らなかった。クロリンデは部屋中をひっくり返し、かつて訓練で訪れた場所にも足を運んで必死に捜した。しかし師匠の行方につながる手がかりは何も見つけられず、唯一の収穫はクローゼットに残された濃紺のマントだけだった。
師匠がそのマントを身に着けているところは見たことがない。ペトロニラはいつも真っ黒のマントを羽織っていた。たとえクロリンデが忘れても、師匠の手のひらで転がされた警察隊や壁に貼られた通告書が彼女の代わりに覚えている。
…マントの内側には見紛うことなきファントムハンターの紋章があった。そして、クロリンデの名が刻まれた短剣付きのネックレスも。それは遅めの誕生日プレゼント。
しかしマントと紋章に関しては別れの贈り物なのか、はたまた師匠からの新たな試練なのか…?
クロリンデには分からなかったが、それでもマントを抱きしめた。
——これが試練だと言うならば…最後の試練が訪れるその時までに万全の準備を整えよう。
たとえそのために一生をかけることになろうとも…
神の目
好感度Lv. 6
クロリンデは五分もかけずに「試験官」の剣を弾き飛ばした。最初は面倒臭そうにしていた試験官も今はただ狼狽している。その後、話を聞きつけやってきた三名の代理人を決闘場であっという間にねじ伏せた。普段は物寂しい雰囲気の法廷もめずらしくざわつき、騒がしくなっている。一般的に「決闘試験」は三回戦で終わりだが、代理人たちの熱い意向によって「勝ち抜き戦」が続けられることになった。クロリンデに異議はなく、手にした剣で快諾の意を示した。初めから終わりまで彼女の剣さばきは鈍ることなく、迷いも見えなかった。
その後、クロリンデは決闘代理人の規則や関連知識を学びながら様々な「代理決闘」を経験した。
彼女の不敗戦績は知れ渡り、その名を耳にした対戦相手の多くは降参せずにはいられなくなっていた——しかし、そんな彼女もまだ決闘代理人としては熟しきっていなかった。
「君の剣技は申し分ないが、『代理決闘』はそう単純な戦いではない」とベテランの決闘代理人たちは言った。「君は特別な…というより一筋縄ではいかない決闘を通じて、この仕事に適していることを証明する必要がある」
彼女にその言葉の意味は分からなかったが、数日後、まさに人生において初めて「一筋縄ではいかない戦い」に直面することとなった。
決闘の相手は大商人で、顔を知っていた。彼は違法な内容で労働者を雇い、給与をピンハネし、その上労働者の健康を蔑ろにしていた。彼に雇われた潜水士はみな病に苦しみ、耐えかねてこの大商人を連名で訴えることにしたのである。そして判決は下された——他者を苦しめた彼は、疑う余地もなく有罪。
しかし、商人は代理決闘を申し出た。自身の名誉が前代未聞の損害を被ったと言うのだ。
「私以外に彼らを雇おうとする人間がいるだろうか?」
「私が捕まれば彼らは飢え死にする。心清き人々よ、そうなってもいいと言うのか?」
「働いて体を痛めているのは彼らだけじゃない。私は毎日帳簿を付け、書類を相手にしているせいで目が悪くなってしまった。彼らのために薬を買ってやり、医者も紹介したのだ。その事実を彼らは伏せている」
このような主張を載せた数々の新聞がフォンテーヌ廷を飛び交い、巷のあちこちで物議をかもすこととなった。
「ふむ…この話には一理ある…」
「では…彼らは嘘をついてるのか?」
善意または好奇心を抱いた大勢の市民が代理決闘の場に押し寄せた。大商人は姿を現すと観客席に向けて手を振る。すると事前に彼に雇われた人間がそれを合図に声高らかに叫んだ。
「ああ!彼のような善人に無実の罪を着せるだなんて!」
また中には声を潜めてつぶやく者もいた。
「きっとあいつらが嘘をついてるんだ…」
市民は叫び声や囁き声に包まれたせいか頭が朦朧とし始めて、気づけば自分たちも同じようにつぶやいていた。
「善人だというのに、この決闘で傷を負うことになるのか?」
そんな声を耳にした若きクロリンデは、まるで深い海の底に身を置いているような感覚に陥る。困惑を隠せず、剣に手を添えながらもそれを抜くべきか分からずにいた。
——あの者は審判を受け、その罪状は確かだ。
だが人々は彼を善人と呼ぶではないか?
大商人はすでに剣を抜き、得意げな表情でクロリンデに迫る。
「クロリンデさん、聞いての通りだ。私は真っ当な人間であり、働き手のためならば物惜しみもしない、至極まともな善人なのだ」
「私のような善人がいなくなれば、フォンテーヌは回らなくなるだろう」
大商人は剣を掲げた。金銀宝石が嵌め込まれた剣は、ギラギラと輝きを放っている。その豪奢な武器に彼の瞳が映り込んだ。
その時、クロリンデは目にした。男の両の眼に浮かぶ傲慢で薄っぺらい心根と、上辺だけの虚勢を。
こうして彼女は、その剣に自身の剣が負けるはずはないと悟った。あのような剣を握りしめる者にはいかなる説得力もない。華美な宝石たちは彼の虚言を包み隠すためだけに存在している。
彼はまるで木の枝と荊を身にまとい、猛獣のフリをする野良犬だ。そんな偽りに力はない。
剣を交えたその刹那、火花が散り、その華やかな剣が真っ二つになった。同時に、観客席のざわめきも断ち切られた。
「公理が私に真相を告げた。私はこの目で事実を見たのだ」
「ここでは剣だけが、あなたの名誉を証明する」
クロリンデは剣を掲げてそう言った。いつの間にかその胸元に現れていた「神の目」、そこに恐れ慄く商人の顔が映る。
「…それとも、己の名誉のために剣を振るう『勇気』など、端からなかったか?」
名刺の飾り紋
クロリンデ・ロールプレイ | |
---|---|
![]() |
取得: クロリンデの好感度がLv.10に到達後獲得。 記述: 気配りが上手なゲームマスターは、帽子を替えることで「テーブルトークシアター」のゲームにおける身分の切り替えを表す。ということは、クロリンデがゲームマスターをやる時も—— 何を考えてる。彼女は泳ぐときもこの帽子を取ったことがないぞ。 |
命ノ星座
レイピア座 | ||
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![]() |
意味: レイピア |
任務とイベント
魔神任務
- 第四章
- 第一幕「白露と黒潮の序詩」
- 第二幕「ゆえなく煙る霧雨のように」
キャラお試し
腕試しイベント
キャラクターの紹介
キャラストーリー
キャラクター | ストーリー |
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キャラボイス
キャラクター | ボイス |
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メール
履歴
豆知識
- クロリンデはフォンテーヌの魔神任務の様々なカットシーンで鉄蜂の刺しを振り回して、公式キャラクター実戦紹介や不穏な影を狩れのカットシーンでは赦罪を振り回している。
- クロリンデはヌヴィレットのボイスによれば、かつてのファントムハンターの後継者である。
- クロリンデはファントムハンターの射撃術の訓練を受けている[2]。
- 正確な年齢は明言されていないが、サイレント・ナイトの台詞で年齢の幅が示されており、20代半ばから後半と思われる。
- 3歳のときに主人から短剣を与えられ、5歳のときに師匠が璃月からベビーヴィシャップ・岩をペットとして持ち帰ったことを覚えている。6歳になると森を歩くことを覚え、翌年には自分でモンスターを狩るようになった。その頃、カーレスとナヴィアに初めて出会う。フリーナは、自警団のヒーローである 「正義の守護者 」が実はペトロニラであったことを指摘し、20年ほど前にヌヴィレットの机の上に警察隊たちが残した目撃報告書を記憶している。
- クロリンデはナヴィアより年下である。ナヴィアがペトロニラに紹介されたとき、二人はおよそ10歳であり、クロリンデが10歳の誕生日を迎え、ペトロニラが失踪するころには、すでによく知り合っていたことからもわかる。
- クロリンデはテーブルトークシアター倶楽部の数少ない上級ゲームマスターの一人である[3]。
- クロリンデはペトロニラから受け取ったベビーヴィシャップ・岩を戦闘で倒して以来、「友好的な関係」を共有している[4]。
語源
- Clorindeという名前は、Clorindeという名前のフランス海軍艦艇のひとつにちなんで付けられたのかもしれない。
- また、彼女の名前は、フランスの悲劇オペラ『Tancrède』の同名の主人公にちなんでいるのかもしれない。その中で、有名なオペラ歌手Julie d'Aubigny)が演じたクロリンデは、甲冑で変装していたところを恋人のタンクレードに男と間違われて殺される。
その他の言語
キャラ称号: 燭火を携えた影の狩人
言語 | 正式名称 |
---|---|
日本語 | 燭火を携えた影の狩人 Shokuka wo Tazusaeta Kage no Karyuudo[!][!] |
中国語 (簡体字) | 秉烛狝影 Bǐngzhú Xiǎnyǐng |
中国語 (繁体字) | 秉燭獮影 Bǐngzhú Xiǎnyǐng |
英語 | Candlebearer, Shadowhunter |
韓国語 | 그림자를 밝히는 사냥꾼 Geurimjareul Balkineun Sanyangkkun |
スペイン語 | La Cazasombras Portavelas |
フランス語 | Porteuse de bougie et chasseuse d'ombres |
ロシア語 | Хранительница света, теневая охотница Khranitel'nitsa sveta, tenevaya okhotnitsa |
タイ語 | ล่าเงาพิทักษ์ราตรี La Ngao Pithak Ratree |
ベトナム語 | Thắp Nến Diệt Bóng Tối |
ドイツ語 | Kerzenträgerin, Häscherin der Schatten |
インドネシア語 | Candlebearer, Shadowhunter |
ポルトガル語 | Caçadora das Sombras, Portadora das Velas |
トルコ語 | Mum Işığının Muhafızı, Gölge Avcısı |
イタリア語 | Cacciatrice d'ombre |
脚注
ナビゲーション
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